この記事書いた人
出身大学:慶應義塾大学
略歴:大学時代から中学受験の指導に携わる。
アルバイトでありながら、
オリジナル教材の作成や有名校の過去問研究に精を出し、
校舎の国語授業の満足度ランキング一位を獲得する。
その後、
本業の傍ら中学受験についての
情報発信やプライベートレッスンを事業として展開。
日々、精進中。※名前はビジネスネームです。
当サイトではアフィリエイトプログラムを
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この記事でわかること
- 中学受験国語の小説読解で苦戦する受験生が多い理由
- 小説読解の誤った勉強法
- 小説読解が苦手な小学生がまず最初にすべきこと
- 覚えるべき心情語180語
- 小説読解を武器にするためのおすすめ参考書
中学受験国語小説の攻略法は?
みなさん、こんにちは!中学受験プロ講師の神泉忍です。今回は、「小説読解が苦手な受験生」に向けて小説読解の勉強法のコツを紹介していきたいと思います。
小説物語対策に悩んでいる人は多い
私は、2013年から10年以上中学受験の指導を行っています。
国語の指導を行っていて、ほぼすべての受験生から以下のお悩み相談をいただきます。
- 小説が苦手で全く点数が取れない
- なんとなくて小説を読んでしまい、点数が安定しない
- 文字を読んでいても意味は全くわからない
これらのお悩みは、国語が得意な受験生、苦手な受験生双方からいただきます。その意味で、「小説読解に悩んでいない受験生はいない」と言えるでしょう。
中学受験国語の小説・物語問題が難問化する理由
まず、中学受験国語の小説・物語問題が難問化する理由を三つにわけて解説します。
理由①パターン化しづらい
一つ目の理由は、「パターン化しづらい」というものです。後々解説しますが、小説や物語の構造を抽象化して、○○なパターンがあるということは可能です。ただ、抽象化したとして、登場人物や舞台背景、描かれる会話、時代性、背景知識など、様々な要因が絡み、問題として標準化することは非常に難しいと言えます。
算数・理科・社会のように一定の知識の枠組みを応用すればよいというわけではないので、問題ごとに「何が原因で解けないか」という因果関係が見出しづらいです。
理由②小学生の実体験が伴いづらい
二つ目の理由は、「小学生の実体験」が伴いづらいというものです。小説は、時代背景や舞台背景といった要因が絡むため、小学生がそもそも体験していないことが出題されてしまいます。
- 生前の時代が舞台になっている
- 大人が主人公の物語である
- 日常的に使用していないもの(SNSや携帯電話等)が登場する
こういった要素が複合して、描かれている内容が現実離れした未体験のものとなってしまいます。
小学生で算数のとびぬけた天才が生まれる一方で、国語でそういった天才が出てこないのは、精神年齢や実体験の壁が存在するためです。
理由③なんとなく読むことはできてしまう
三つ目の理由は、「なんとなく読むことはできてしまう」というものです。言い方を変えると、「どこまでわかっていて、どこからがわからない」という境界線が非常にグレーになるということです。
小説・物語は、あくまでエンタメです。文字として読み上げ、描かれていることは、「読め」てはしまうのです。
我々、大人に置き換えても同様ですが、映画や小説といったエンタメ作品でも、「作品として楽しめたけど、言語化は難しい」といった経験は当たり前にあるでしょう。
そういったエンタメを客観的に問題として問われると、
- 物語がどこまでわかっているか
- 問題がどこまでわかっているか
という判定が難しい領域が出てきてしまいます。受験勉強の作業を、効率化、標準化、反復化がしづらいです。
作問者の意図
ここからは、中学受験国語において、小説・物語を作問している側の事情も解説しておきます。「何が試されているか?」という観点ではなく、受験問題としてどういった特性があるか、ということを整理していきます。
作問者側も問題の質のコントロールは難しい
私は、国語の文章問題を作成した経験もあるので、受験校の作問者の気持ちもよくわかるのですが、「読解問題の質のコントロール」は非常に難しいです。小説に限らず、論説系もですが、複合的な要因で難易度が決定していきます。
- 受験問題は基本的に受験前年に出版された本から作成する
- 本文内に様々な情報が登場する
これらが主な要因となり、問題の質を標準化することが非常に難しいです。作問者がわかると思って出題しても、小学生にとっては非常に難しいということはよくあることです。
正解させない問題も含めている
受験問題である以上は、簡単な問題ばかりを出題しては、読解力を図ることができません。(簡単な問題ばかり出題するとみんな正解してしまい差がつかなくなる。)学校のブランドを守るためにも、「これくらい勉強してきてね!」という意味で、受験生に「正解させない問題」も含めて、平均点を維持しています。
ただ、裏を返せば、「絶対に落としてはいけない難易度」を確実に正解すれば、合格平均点に達するように設計されています。私は、日ごろから以下の問題を正解するように指導しています。
- 簡単な漢字問題
- 簡単な語彙問題
- 簡単な選択肢問題
- 簡単な記述問題
- 簡単な抜き出し問題
ここを落とさなければ、どの学校も合格者平均点は割らないためです。国語に悩む受験生や親御さんは、「難しい記述問題」「ややこしい選択肢問題」「奇問」に目を奪われる傾向があり、「どうやったらそういった問題(難問・奇問)に正解できますか?」という相談をされる傾向にあります。
やるべきことは逆で、「基本&標準問題を確実に正答する」ことなんですね。
時間はぎりぎりに設定している
受験指導をしてきてほぼすべての受験生から「時間内に終わらないです」という悩み相談を受けます。これに関しては、「そもそも受験問題は制限時間が足りないように作っている」というのが回答になります。時間がたっぷりあるように問題は作っていません。制限時間はぎりぎりなものであるというのは、前提です。
では、時間ギリギリな状態に対してできることは何か?
答えは、「わかったつもり」の知識と技術を極力、「いつでも即答できる」状態まで、高めるしかありません。
楽器の演奏に例えればわかりやすいですが、「譜面があれば弾けます」「練習ではほぼ8割弾けています」という状態は、試験では、「まだ出来ていない」と同じ状態なんですね。そういった状態では、確実に、時間がぎりぎりの状況下で、「パニック」状態を引き起こします。
誤った小説・物語の勉強法
誤った小説・物語読解の勉強法についても解説します。以下のような勉強法だと「一生懸命勉強しているのに成績が上がらない」ということになってしまいますので、注意しましょう。
解きっぱなしの読解演習
小説・物語に限った話ではありませんが、「解きっぱなし」で読解演習をひたすら続けるのは、非常に効率が悪いです。一生懸命解いていますが再現性がある読解技術が身につきません。以下の点に注意してください。
小説・物語読解演習の勉強法
- 本番と同様に解く(国語が苦手な場合はこのステップを飛ばしてOK)
- 本文を最低2回音読する
- わからない言葉をすべて調べる
- 心情を表す言葉や背景知識に関わるところは重点的に調べて覚える
- その上で解き直しをする
- 難問・鬼門ではなく、基本〜標準難易度の問題を確実に得点する
- 選択肢問題については「なぜ正解(不正解)か」を説明する
- 記述問題ではテーマ理解が浅いのか文法の誤りなのか原因を特定する
上記について意識するとかなり読解演習の質が向上します。ポイントは、「知らない語彙や背景知識」を調べた上で、「解き直し」を行うということです。国語の読解問題に関しては、「そもそも話がわかない」という状態を抜け出した上で、読解問題に向き合う必要があります。
- 読解のスキルとして解けていない
- そもそも話がわかっていない
この二点を混同している受験生と保護者が非常に多いです。「語彙調べ」「背景知識の補完」を行えば、話を理解することができますので、その上で読解のスキルに論点を集中できるようにしましょう。
<背景知識がなく読解が不正確になってしまう一例>
納得がいく滝を描けるようになるまで、半年かかった。その間に、震災が起きて岩手県はめちゃくちゃになった。2011年3月11日。私は課外学習がちょうど休みで、盛岡にある自宅にいた。遅く起きて、午後一時頃に袋ラーメンを作って食べ、どんぶりも片づけずそのままテレビを見ていた。ごごご、と音がして、それからすぐに揺れた。つかんだ肩を揺らされているような、ぐわり、ぐわりと円を描くような揺れだった。とっさに居間に飾ってあった大皿が割れてしまうと思い、寝かせる。ぷちん、とテレビが消える音がした。それから食器棚を押さえていたけれど、あまりにも普通ではない揺れだったので食卓の下に潜った。避難訓練って意味あるんだ、と、妙に冷静に思う。頭では必死に冷静なことを思っても、鼓動が耳のそばでばくばくと聞こえた。揺れが収まった後もしばらくどきどきして、「大丈夫大丈夫」と独り言を繰り返した。テレビもつかないし、部屋のラジオは有線のものだが、スイッチを入れてもつかなかった。無線のラジオ、どこにあったんだっけ。
「氷柱のこえ(くどうれいん)」より ※麻布中学2022年度入試に出題
例えば、この小説では、「東日本大震災」の背景知識がないと情景や主人公の心情を正確に読み取ることが難しいです。「東日本大震災」とは、どういったものなのかという基本情報を整理してから、読解のスキルに論点を移しましょう。
この記事のメインテーマは、「心情語を覚える」ですが、それも「知らないことをまず無くそう」という意図があります。
出題傾向分析
ここからは実際に出題された小説を紹介していきます。
実際に出題された小説一覧
<2024年度>主要男子校で出題された出題文
- 開成中学校
- 「時速250kmのシャトルが見える(佐々木正人)」
- 「鵺の森(千早茜)」
- 麻布中学校
- 「やさしいの書き方(宮下みこと)」
- 武蔵中学校
- 「随筆と小品(島木健作)」
- 筑波大学附属駒場中学校
- 「カブトムシの謎をとく(小島渉)」
- 「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集(斉藤倫)」
- 灘中学校
- 「桃を煮るひと(くどうれいん)」
- 「普通という異常 健常発達という病(兼浩祐)」
- 「軍艦島にて(桜木紫乃)」
- ラ・サール中学校
- 「ことばのくすり(稲葉俊郎)」
- 「「みんな違ってみんないい」のか?相対主義と普遍主義の問題 (山口裕之)」
- 聖光学院中学校
- 「すきだらけのビストロ うつくしき一皿(冬森灯)」
- 「友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観(戸谷洋志)」
- 栄光学園中学校
- 「やわらかな言葉と体のレッスン(尹雄大)」
- 「アゲイン(あんずゆき)」
- 海城中学校
- 「墨のゆらめき(三浦しをん)」
- 「熟達論(為末大)」
- 早稲田中学校
- 「或る帰省(東山彰良)」
- 「「自分の木」の下で(大江健三郎/大江ゆかり)」
- 駒場東邦中学校
- 「きみの話を聞かせてくれよ (村上雅郁)」
- 浅野中学校
- 「うつろいの秋(西川美和)」
- 「ものがわかるということ(養老孟司)」
- 海陽中等教育学校
- 「建築への関心の高まり アスティオン97(藤森照信)」
- 「隠れた秩序:二十一世紀の都市に向って(芦原義信)」
- 「くたかけ(小池昌代)」
- 攻玉社中学校
- 「あと少し、もう少し(瀬尾まいこ)」
- 「負ける建築(隈研吾)」
<2024年度>主要女子校で出題された出題文
- 桜蔭中学校
- 「恋できみが死なない理由(最果タヒ)」
- 「百年の藍(増山実)」
- 女子学院中学校
- 「その日の墨 水田の写真に(篠田桃紅)」
- 「見えない音、聴こえない絵(大竹伸朗)」
- 雙葉中学校
- 「ゆずゆずり: 仮の家の四人(東直子)」
- 「子どもたちの日本(長田弘)」
- 豊島岡女子学園中学校
- 「神さまと神はどう違うのか?(上枝美典)」
- 「成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈)」
- フェリス女学院中学校
- 「神馬/湖: 竹西寛子精選作品集(竹西寛子)」
- 「考え方のコツ(松浦弥太郎)」
- 浦和明の星女子中学校
- 「スマホ時代の哲学失われた孤独をめぐる冒険(谷川嘉浩)」
- 「世界は「 」で沈んでいく(櫻いいよ)」
- 洗足学園中学校
- 「向上心について: 人間の大きくなりたいという欲望(メランベルジェ眞紀)」
- 「掬えば手には(瀬尾まいこ)」
<2024年度>主要共学校で出題された出題文
- 渋谷教育学園幕張中学校
- 「「覚える」と「わかる」: 知の仕組みとその可能性(信原幸弘)」
- 「或る朝(志賀直哉)」
- 渋谷教育学園渋谷中学校
- 「かお(木皿泉)」
- 「未来倫理(戸谷洋志)」
- 早稲田実業学校中等部
- 「インセン(須賀敦子)」
- 「ゼロからの『資本論』(斎藤幸平)」
- 市川中学校
- 「ジェンダーの社会学入門(江原由美子/山田昌弘)」
- 「戦争は女の顔をしていない(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ)」
- 久留米大学附設中学校
- 「続 窓ぎわのトットちゃん(黒柳徹子)」
- 「読み書きの日本史(八鍬友広)」
- 栄東中学校
- 「巨大おけを絶やすな!日本の食文化を未来へつなぐ(竹内早希子)」 「成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈)」
- 西大和学園中学校
- 「異邦人のまなざし(小坂井敏晶)」
- 「宙ぶらりん(内海隆一郎)」
正しい小説・物語の勉強法
ここからは、正しい小説・物語の勉強法について解説していきます。
暗記すべき心情語&物語パターンを覚える
まず、本記事のタイトルでもありますが、「心情語」の暗記を行いましょう。小説・物語は、心情を読み解く科目なので、心情を表す言葉を一定知っておく必要があります。数としては、200語程度です。他の暗記物に比べれば少ないですので安心してください。
また、「物語パターン」も覚えておきましょう。物語パターンが最もよくまとめられているテキストはこちらになります。
こちらの参考書では、以下の物語パターンが覚えるべきものとして挙げられています。(以下の情報は、Amazonの著書サンプルページからも確認できる内容です。)
覚えるべき物語パターン
- 暇になっていた自分の気持ちと向き合う
- 他者の視線に左右されない自分になる(親子編)
- 他者の視線に左右されない自分になる
- 転校生との出会いにより、自分をさらけ出せる
- 新たな自分を発見する(友達編)
- 自分にない考えを理解する 親子編
- 戦争中の集団心理から抜け出す トラウマを克服する
- 先入観を持った行動を後悔する/気づきを得る
- 自分の至らなさを後悔する/葛藤する
- 世の中の常識に相反する
「合格する国語の授業 物語文 得点アップよく出る感情語&パターン編」より引用
こちらは、松本亘正先生の参考書です。
読解問題がどの心情語&物語パターンに当てはまっているかを確かめる
次に、読んだ物語・小説について分析を行います。心情を読み解くことが主題ですので、登場人物の心情変化をどの心情語を使って表せるか整理していきましょう。最初は難しいですが、200語の心情語を使いこなせるようになってくると自然と心情を客観的に示せるようになります。
どの物語パターンに当てはまるかという分析も可能だったら行いましょう。心情語よりも重要性は落ちますが、物語の全体構造を整理するという力がつきます。
問題がなぜ正解かなぜ不正解かという説明を大切にする
最後に、設問の分析を行います。結果的に点数が取れているということ以上に、点数がとれる過程を大切にしてください。国語が苦手なうちは、長文記述や難易度の高い問題の分析は飛ばして問題ありません。基本〜標準難易度の問題の分析を行いましょう。
【ノーマルレベル】知っておくべき心情語186語
以下は、中学受験の小説・物語読解で覚えておくべき心情語を一覧化したものです。ノーマルレベルから覚えていくようにしましょう。
<基本レベル>ポジティブな心情語
- 愛情・思いやり
- いたわる
- 思いやる
- ねぎらう
- 励ます
- 慈しむ
- 親愛
- 温情
- 優しさ
- 愛おしい
- 親愛感
- 親近感
- 愛着
- 献身的
- ひたむ
- 従順
- 喜び・満足感
- 晴れがましい
- 喜ばしい
- 達成感
- 満足感
- 幸福感
- 安堵
- 安心
- 安らぎ
- 平穏
- 解放感
- ほっとする
- 仲間意識・協力
- 結束
- 協調
- 一体感
- 連帯感
- 自己肯定・誇り
- 自負心
- プライド
- 自信
- 誇り
- 誇らしい
- 自尊心
- 希望・ポジティブな思考
- 向上心
- 楽観的
- ポジティブ
- 積極的
- 夢見る
- 夢想
- 憧れる
- 切望
- 渇望
- 熱望
<基本レベル>ネガティブな心情語
- 悲しみ・孤独
- わびしい
- もの寂しい
- 心細い
- 虚しい
- 寂しさ
- 孤独感
- 孤立
いたたまれない
- 失望・無力感
- 無気力
- やりきれない
- 報われない
- 失望
- 無力感
- 絶望感
- 羞恥・屈辱
- 恥じらい
- 照れる
- 卑屈
- コンプレックス(劣等感)
- 屈辱的
- 自己否定・葛藤
- 自責
- 懺悔
- 葛藤
- 矛盾
- 苦悩
- 困惑・不安
- 困惑
- 当惑
- 混乱
- 戸惑う
- 躊躇
- ためらい
- 不安
- 焦燥
- 緊迫感
- 疑念
- 不信
- 怒り・反発
- 反感
- 憤り
- 憤怒
- 激怒
- 非難
- 叱責
- 嫌悪・拒絶
- 嫌気
- 不満
- 無念
- 悔恨
- 遺憾
- 不愉
- 鬱陶しい
- 面倒
- 厄介
- 苦々しい
- 高慢・優越感
- 尊大
- 自惚れ
- うぬぼれる
- 優越感
- 侮蔑・偏見
- 軽蔑
- 蔑める
- 見下す
- いぶかしむ
- 先入観
- 固定観念
<基本レベル>中立的もしくは複雑な心情語
- 感動・印象深さ
- 印象的
- 感慨
- 感激
- 感嘆
- 敬意
- 緊張・恐れ
- ひるむ
- 気が引ける
- 怖気づく
- びくびくする
- 気後れ
- 驚き・動揺
- 驚愕
- 仰天
- 動揺
- 狼狽
- 自己表現・態度
- 軽薄
- じれったい
- 見栄
- 虚勢を張る
- 沈静化
- 和らぐ
【ハイレベル】ここまで覚えたら完ぺき!心情語33語
<受験レベル>ポジティブな心情語
- 高揚・賞賛・成長
- 昂揚
- 賞賛
- 成長欲求
- 優しさ・受容
- 厚意
- 寛容
- 度量
- 許容
- 感動や憧れ
- 感銘
- 羨望
<受験レベル>ネガティブな心情語
- 自己否定・羞恥心
- 自虐
- 羞恥心
- 屈辱や罪悪感
- 屈辱的
- 屈辱感
- 心苦しい
- 怒り・批判
- 憤慨
- 糾弾
- 高慢・威圧
- 横柄
- 傲慢
- 不遜
- 高圧的
- 威圧的
- 高慢
- 自己過信
- 自己陶酔
- 自信過剰
- 虚勢を張る
- 苛立ちや偏見
- 苛立ち
- 偏見
- 攻撃や侮蔑
- 侮辱
<受験レベル>その他の心情語
- 懐古・追憶
- 懐古
- ノスタルジア
- 追憶
- 驚きや混乱
- 愕然
【これでほとんど対応可能】~頻出の物語3パターン~
最後に、頻出の物語パターン3つを紹介していきます。このパターンを覚えておけば、かなりの問題に対応可能です。
実利的解決よりも精神的成長
小説・物語では、結末として「実利的な解決」には重きがおかれません。お金や物、具体的なテクニックで解決できないような問題に当たっていることがほとんどです。仮にお金や物、ノウハウで解決できるなら、ドラマとして弱いですからね。
ですので、「どう精神的に折り合いをつけるのか」「抱えている問題に挑めるほど精神的に成長したのか」が重視されます。
葛藤からの自己成長
葛藤(かっとう)という言葉は、小学生になじみは少ないでしょう。小説・物語では、主人公は基本的になんらかの葛藤をかかえています。葛藤や不満、倦怠感といった負の状態から、自己成長することが基本的な形です。負の感情からポジティブな感情への移り変わり、そのきっかけが何かということを読み解けると良いでしょう。
他者理解
他者理解も頻出の物語パターンです。理解できない相手や事象に対して、理解ができるようになるという成長を描きます。このパターンも、序盤から終盤にかけて主人公がどう変わったのかを読み解くことが大切です。
【おすすめの参考書】
小説・物語読解のおすすめテキスト
- 「パターン化が難しい」という小説・物語読解勉強法の問題にアプローチできる参考書
- 心情語・テーマを知識としてまず覚えていくので、勉強しやすい
- 方法論を用いて読解する方法が解説されている
- 「なんとなく解く」という状態を脱出できる
- 実際に受験で出題された小説・物語が多数引用され、実践的に学べる
- 小学生目線でもわかりやすい解説がされている
- 心情を表す言葉だけを集めた事典
- 国語の演習をする際に手元においておくと便利!
- 13歳からとあるりますが、中学受験のレベルに最適
- 著者の矢野耕平先生が、「中学受験生向けに執筆した!」とおっしゃっておりました
- 「令和の中学受験」などで知られる中学受験界のカリスマ先生です