この記事書いた人
出身大学:慶應義塾大学
略歴:大学時代から中学受験の指導に携わる。
アルバイトでありながら、
オリジナル教材の作成や有名校の過去問研究に精を出し、
校舎の国語授業の満足度ランキング一位を獲得する。
その後、
本業の傍ら中学受験についての
情報発信やプライベートレッスンを事業として展開。
日々、精進中。※名前はビジネスネームです。
当サイトではアフィリエイトプログラムを
利用して商品を紹介しています
この記事でわかること
- 中学受験国語で確実に合格点をとるためのポイント
- 中学受験国語で合格点をとるために覚えるべきことわざ一覧
- ことわざ学習のポイント
- 語彙学習でおすすめの参考書
中学受験のことわざの学習ポイントを一挙公開!
みなさん、こんにちは!中学受験プロ講師の神泉忍です。私は、2013年から10年以上中学受験の指導に携わり、2017年からはオンライン指導とオフライン指導をハイブリッドした私塾を運営しています。
今回の記事は、「中学受験国語のことわざの学習」というテーマでお届けしていきます。実際のことわざ以外にも国語学習で抑えるべき学習戦略もプロ講師目線でお伝えできればと思います。
中学受験国語で確実に合格点をとるための3つのポイント
ことわざの具体的な学習アドバイスに入る前に、中学受験国語において、合格点を確実にとるための3つのポイントを解説します。このポイントが理解できているかどうかで、大きく点数が変わってきます。
①難問・奇問に目を奪われない
中学受験国語の学習アドバイスを受けていると多くの保護者や受験生が「難問奇問」に目を奪われています。模試や過去問の相談を受けてみると
- 記述が得点できない
- 選択肢問題が安定しない
- 読解が時間内に終わらない
といったお悩みをいただくことが非常に多いです。ただ実際の解答を見てみると
- 簡単な漢字問題
- 簡単な語彙問題
- 簡単な選択肢問題
- 簡単な記述問題
- 簡単な抜き出し問題
が得点できていないということが多々あります。難問・奇問は、上位層も得点率は低いです。まずは、簡単に得点が可能な問題を抑えていきましょう。
簡単な問題をすべて得点できれば、合格点にかなり近づきます。国語に限らず、簡単で基本的な問題を確実に得点することが試験では大切です。
②知識問題を確実に得点する
中学受験国語で確実に得点するポイントの2つ目は、知識問題を確実に得点することです。知識問題は、寄せ集めるとおおよそ「全体合計点の20~30%」を占めています。合格最低点が60~70%であることを考えると、非常にインパクトの大きい点数です。上位合格者ほど、知識問題での失点は少ないです。基本的には、知識問題を9割~満点のパフォーマンスをしています。
例えば、漢字問題であれば、難関校であっても「小学校指導要領」から出題されます。中学受験だからといって変に難しい漢字が出題されているわけではありません。語彙問題も同様で、通常の受験対策で得点可能なものがほとんどです。
③簡単な選択肢問題を得点する
中学受験国語で合格点をとるための3つ目のポイントは、「簡単な選択肢問題」を確実に得点するということです。記述問題ではなく、選択肢問題としているのは以下の理由があります。
- 記述問題に比べ方法論が確立しやすく解き方が明確である
- 二択まで絞り込めば50%の確率で正解できる
- 配点が大きくコストパフォーマンスが良い
選択肢問題は、攻略法が確立しやすいです。明らかに誤っている選択肢を排除するだけで正答率がぐんとあがります。
例えば、選択肢問題は、以下の「誤り選択肢の法則」をマスターすることで正答率を大幅にアップさせることができます。
筆者の主張と「逆の立場の主張」の選択肢は×
論説でも小説でも、文章中に対比関係が潜んでいます。その対比関係を読み取れているかを確かめるためには、文中と真逆の内容を誤り選択肢として設定するのです。
「過剰な物言い」が含まれる選択肢は基本的に×
「必ず」「絶対」「~以外は考えられない」など、強い表現が出ている選択肢は基本的に間違いの可能性が高いです。「また新しい真実が明らかになるかもしれない」という可能性を残すのが言論というものです。その原則に反してしまっているのですね。
「常識的に考えて明らかにおかしい内容」が書かれている選択肢は×
本文に書かれている以前に常識的に考えておかしいような内容はそもそも正解になりません。
「部分的で細かい話」に終始している選択肢はあやしい
話の全体構造を把握できている方が読解として重要です。にもかかわらず一部分のみを取り出して内容が展開されている選択肢は間違いの可能性が高いです。たまにこみいった話を問うてくる時もあるので、100%ではありませんが、かなりあやしいです。
「否定的な内容」に終始している選択肢はあやしい
何かしら前向きなメッセージを発するというのが、論説、小説問わず、文章そのものの共通点になります。にもかかわらず否定的な内容のみ書かれている選択肢は間違いの可能性が高いです。
「書かれている情報の幅が狭く他の選択肢で代替可能」な選択肢はあやしい
その選択肢自体は不正解ではないけれど、それより他にもっと良い選択肢があるという状態です。最適な選択肢ではないから、選べないという理由で×になります。
この誤り選択肢の法則でもわからない問題は難問で正答率が低い問題になります。誤り選択肢法で得点可能な問題を確実に得点することで合格点に近づくことができます。
配点についても、知識問題の2倍程度に設定されていることが多く、記号を答えるだけでそれだけの点数がくるのは、非常にコスパが良いです。難しい選択肢問題も一部含まれている場合でも、絞り込めれば正答率30%程度の問題に変化します。記述に比べ部分点を獲得できないというデメリットもありますが、それを差し引いても、読解問題の中では、抑えるべき問題の筆頭になります。日ごろの勉強では、選択肢を選んで点数が来るか来ないかという単純な見方をするのではなく、「なぜ正解か」「なぜ不正解か」という視点をもって勉強に取り組みましょう。
ちなみに、中学受験国語の選択肢問題の攻略法とおすすめテキストについてはこちらの記事で解説しています。
受験頻出のことわざ329語を一挙紹介!
【基本レベルのことわざ162語】国語が苦手ならまずここから!!
あ行/27語
- 頭隠して尻隠さず
一部を隠そうとしても、他の部分が見えてしまっていること。 - 後は野となれ山となれ
自分がいなくなったあとのことを気にしないこと。 - 蛇蜂とらず
欲張りすぎて、どちらも手に入らないこと。 - 雨垂れ石をうがつ
小さなことでも続ければ、大きな力になること。 - 雨降って地固まる
トラブルのあとに、かえって良い結果が出ること。 - 案ずるより産むが易し
やる前に心配しても、やってみると案外簡単なこと。 - 石の上にも三年
辛抱して続ければ、良い結果が出ること。 - 石橋をたたいて渡る
慎重すぎるくらいに確認しながら進むこと。 - 医者の不養生
他人にはアドバイスするのに、自分では実行しないこと。 - 急がば回れ
慌ててやるよりも、ゆっくり慎重にやったほうが良い結果が出ること。 - 一寸の虫にも五分の魂
小さな生き物にも大切な命や心があること。 - 犬も歩けば棒に当たる
誰にでも良いことや悪いことが突然起こることがあること。 - 命あっての物種
健康でいることが何よりも大切で、健康があってこそ色々なことができること。 - 井の中の蛙大海を知らず
狭い世界しか知らないと、本当の広い世界のことがわからないこと。 - 魚心あれば水心
お互いに助け合えば、物事がうまくいくこと。 - 嘘も方便
時には嘘をつくことが、物事をうまく進めるために必要な場合があること。 - うどの大木
大きいだけで役に立たないもののこと。 - 鶴のまねをする烏
他人の真似をしてもうまくいかず、失敗してしまうこと。 - 馬の耳に念仏
どんなに良いことでも、理解しようとしない人には意味がないこと。 - 海老で鯛を釣る
小さい努力や物で、大きな成果や価値を得ること。 - 縁の下の力持ち
人の目立たないところで、一生懸命に支える人がいること。 - 負うた子に教えられる
子どもに何か教えたり世話をしている親が、逆に子どもから教えられることがあること。 - 鬼に金棒
強いものがさらに強くなること。 - 鬼の目にも涙
とても怖そうな人でも、優しい気持ちになるときがあること。 - 帯に短したすきに長し
中途半端でどちらにも使えず、役に立たないこと。 - おぼれる者はわらをもつかむ
困ったときに何でも頼りたくなること。 - 親の心子知らず
親の愛や気持ちが、子どもにはなかなか伝わらないこと。
か行/26語
- 飼い犬に手をかまれる
信頼していたり身近な人に裏切られてしまうこと。 - 蛙の面に水
どんなに恥ずかしいことを言われても、全然気にしないこと。 - 稼ぐに追いつく貧乏なし
一生懸命働けば、お金に困ることはないこと。 - 勝って兜の緒を締めよ
成功しても油断せず、最後まで気を引き締めること。 - 河童の川流れ
得意な人やプロでも失敗することがあること。 - 壁に耳あり障子に目あり
人が見ていないと思っても、どこかで誰かが見ていることがあること。 - 果報は寝て待て
焦らずに、良い結果を待つことが大切であること。 - 亀の甲より年の功
年を取った人の知恵や経験はとても大切なこと。 - 枯れ木も山のにぎわい
役に立たないものでも、全くないよりはマシなこと。 - かわいい子には旅をさせよ
子どもにはいろいろな経験をさせることが大切なこと。 - かわいさ余って憎さ百倍
好きな気持ちが強すぎると、逆に嫌いになったときも気持ちが強くなること。 - 聞いて極楽見て地獄
聞いた話では良さそうでも、実際に見ると大変なことがあること。 - 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
恥ずかしくても質問することは大切で、知らないままでは一生困ることがあること。 - 雉も鳴かずばうたれまい
余計なことをしなければ、悪いことが起きないことがあること。 - 窮すれば通ず
どんなに困った状況でも、解決策が見つかることがあること。 - 腐っても鯛
良いものは少し悪くなっても、その価値がなくなるわけではないこと。 - 口は禍の門
言葉には気をつけないと、大きなトラブルを引き起こすことがあること。 - 苦しいときの神頼み
困ったときだけ神様にお願いする人がいること。 - 君子危うきに近寄らず
危険なことには近づかないほうが良いこと。 - 芸は身を助ける
身につけた技術や得意なことが、困ったときに役に立つことがあること。 - 孝行のしたい時分に親はなし
親孝行をしようと思ったときには、もう親がいなくてできないことがあること。 - 後悔先に立たず
後で「しまった!」と思っても、時間を戻してやり直すことはできないこと。 - 怪我の功名
失敗や悪いことが、結果的に良い方向につながることがあること。 - 弘法にも筆の誤り
どんなにすごい人でも、たまにはミスをすることがあること。 - 転ばぬ先の杖
何かを始める前に、しっかり準備しておくことが大切であること。 - 紺屋の白袴
自分の専門分野が忙しすぎて、自分自身のことができていないことがあること。
さ行/21語
- 猿も木から落ちる
上手な人でも、失敗することがあること。 - 触らぬ神に祟りなし
面倒ごとには関わらないほうが良いこと。 - 山椒は小粒でもぴりりと辛い
小さくても強い力やすごい影響を持つものがあること。 - 三人寄れば文殊の知恵
何人か集まって考えれば、一人では思いつかない良いアイデアが出ることがあること。 - 鹿を追う者は山を見ず
一つのことに夢中になると、周りが見えなくなることがあること。 - 親しき仲にも礼儀あり
親しい友達でも、きちんと礼儀を守ることが大切なこと。 - 釈迦に説法
よく知っている人に、当たり前のことを教える必要がないこと。 - 朱に交われば赤くなる
周りの環境に影響されて、人の性格や考え方が変わることがあること。 - 十人十色
人それぞれ、考え方や好みが違うこと。 - 知らぬが仏
知らないほうが心が平和でいられることがあること。 - 好きこそ物の上手なれ
好きなことは一生懸命になるから、上手くなりやすいこと。 - 過ぎたるはなお及ばざるが如し
何事もやりすぎると、やらないよりも悪い結果になることがあること。 - 雀百まで踊り忘れず
子どものころに覚えたことは、年を取っても忘れないこと。 - 急いては事を仕損じる
慌てて物事をすると、失敗してしまうことがあること。 - 背に腹はかえられぬ
大事なことのために、ほかのことを犠牲にしなければならない場合があること。 - 船頭多くして船山に上る
指示する人が多すぎると、物事がうまく進まなくなること。 - 善は急げ
良いことやチャンスは早めに行動したほうが良いこと。 - 千里の道も一歩から
長い道のりでも、小さな一歩から始まることが大切なこと。 - 袖すりあうも多生の縁
ほんの少しの関わりでも、何かの縁があること。 - 備えあれば憂いなし
前もって準備しておけば、後で困らずにすむこと。 - 損して得取る
一時的に損をしても、結果的に大きな得をすることがあること。
た行/26語
- 大山鳴動して鼠一匹
大げさに騒いでも、結果が大したことではない場合があること。 - 大は小を兼ねる
大きいものは、小さいものの役割も兼ねることができること。 - 宝の持ち腐れ
使わない宝物は、持っていても無駄なことがあること。 - 立つ鳥跡を濁さず
自分が去るときには、周りに迷惑をかけないようにすることが大切なこと。 - 蓼食う虫も好き好き
人の好みはそれぞれ違うということ。 - 棚から牡丹餅
思いがけない幸運が転がり込むこと。 - 旅は道連れ世は情け
旅では仲間がいると楽しいように、普段の生活でもお互いに助け合うことが大切だということ。 - 短気は損気
すぐ怒ると、損をすることが多いということ。 - 忠言耳に逆らう
正しいアドバイスでも、時には受け入れにくいことがあるということ。 - 提灯に釣鐘
形や大きさが全然違って、比べものにならないということ。 - 塵も積もれば山となる
小さなことでも、続ければ大きな成果になるということ。 - 月とすっぽん
見た目は似ていても、中身は全然違うということ。 - 月夜に提灯
すでに明るいのに、さらに明かりを持ってくるような無駄なこと。 - 釣り落とした魚は大きい
手に入れられなかったものほど、良く思えるということ。 - 鶴の一声
偉い人や力のある人が一言で物事を決めること。 - 出る杭は打たれる
目立つと批判や妨害を受けやすいということ。 - 灯台下暗し
身近なことほど意外と気づかないことがあること。 - 遠くの親類より近くの他人
遠くの親戚よりも、近くにいる他人が助けになることがあること。 - 時は金なり
時間はとても大切なもので、お金と同じくらい価値があること。 - 所変われば品変わる
場所が変わると、習慣ややり方も違うことがあること。 - 隣の花は赤い
他人のものが自分のものより良く見えることがあること。 - とらぬ狸の皮算用
まだ手に入っていないものを当てにして計画を立てても意味がないこと。 - 虎の威を借る狐
他人の力を借りて自分が強いふりをすること。 - 泥棒をとらえて縄をなう
問題が起きてから慌てて準備しても遅いこと。 - 団栗の背比べ
どんぐりはどれも似ているように、大差がないものを比べること。 - 飛んで火に入る夏の虫
危ないことに自分から飛び込むことがあること。
な行/20語
- ない袖は振れぬ
お金や余裕がなければ、何もできないことがあること。 - 長い物には巻かれろ
強い者や大きな力には従うしかないことがあること。 - 泣きっ面に蜂
不運なときにさらに悪いことが起こることがあること。 - なくて七癖
誰でも癖があり、それがたくさんあることが普通なこと。 - 情けは人のためならず
親切にすることは、めぐりめぐって自分にも良いことが返ってくることがあること。 - 七転び八起き
何度転んでも、また立ち上がって頑張ることが大切なこと。 - 怠け者の節句働き
普段怠けている人が、忙しいときに限って慌てて働くこと。 - 習うより慣れろ
学ぶよりも、実際にやってみることで上手になることが多いこと。 - 二階から目薬(天井から目薬)
遠回りな方法では、物事がうまくいかないことがあること。 - 憎まれっ子世にはばかる
性格の悪い人ほど、うまく世の中を渡っていくことがあること。 - 二度あることは三度ある
同じことが何度も起こることがあること。 - 二兎を追う者は一兎をも得ず
欲張っていろいろ手を出すと、結局何も得られないことがあること。 - 糠に釘
努力しても、全く効果がないことがあること。 - 濡れ手で粟
楽をして簡単に大きな利益を得ること。 - 濡れぬ先の傘
何かが起きる前に、準備しておくことが大切なこと。 - 猫に鰹節
大好物をそばに置くと、つい手を出してしまうこと。 - 猫に小判
価値のあるものでも、わからない人には意味がないこと。 - 能ある鷹は爪を隠す
本当に力のある人は、それを見せびらかさないこと。 - 喉もと過ぎれば熱さを忘れる
辛いことが終わると、その辛さを忘れてしまうこと。 - 暖簾に腕押し
一生懸命やっても、相手に何も伝わらないことがあること。
は行/17語
- 話し上手は聞き上手
話すのが上手な人は、相手の話を聞くのもうまいこと。 - 花より団子
見た目よりも、中身や実用的なことを重視すること。 - 早起きは三文の得
朝早く起きると、何か良いことがあることが多いこと。 - 針の穴から天をのぞく
とても小さなことにこだわって、大きなことを見逃すこと。 - 必要は発明の母 困ったことや必要なことがあると、解決の方法や新しいアイデアが生まれること。
- 人の噂も七十五日
噂話も時間がたてば忘れられることが多いこと。 - 人のふり見てわがふり直せ
他人の行動を見て、自分の行動を振り返ることが大切なこと。 - 火に油を注ぐ
問題をさらに悪くする行動をしてしまうこと。 - 火のない所に煙は立たぬ
何もないところから問題が起きることはないこと。 - 百聞は一見にしかず
たくさん話を聞くよりも、実際に見たほうがよくわかること。 - 瓢箪から駒(が出る)
普通では考えられないことが、意外と起きることがあること。 - 豚に真珠
価値のあるものでも、それをわからない人には無意味なこと。 - 下手な鉄砲も数うてば当たる
上手でなくても、たくさん挑戦すれば成功することがあること。 - 下手の横好き
上手ではないけれど、それが好きで楽しんでいること。 - 蛇に見こまれた蛙
とても怖い相手に何もできずに固まってしまうこと。 - 仏つくって魂入れず
最後の大事なところを忘れて、物事が完成しないこと。 - 仏の顔も三度
どんなに優しい人でも、我慢にも限界があること。
ま行/13語
- まかぬ種は生えぬ
努力をしなければ、良い結果は得られないこと。 - 負けるが勝ち
負けることで、結果的に良い方向に向かうことがあること。 - 待てば海路の日和あり
焦らずに待てば、良いタイミングが来ることがあること。 - ミイラ取りがミイラになる
他人を助けようとして、自分が同じような問題に巻き込まれること。 - 身から出た錆 自分の行いが原因で、悪い結果が自分に返ってくること。
- 三つ子の魂百まで 小さい頃の性格や習慣は、大人になっても変わらないことが多いこと。
- 昔取った杵柄 昔に身につけた技術や知識が、今でも役に立つことがあること。
- 無理が通れば道理引っこむ 無理なことを押し通そうとすると、正しいことが引っ込んでしまうことがあること。
- 目から鼻へ抜ける とても頭が良く、素早く物事を理解すること。
- 目の上のたんこぶ 自分の邪魔になる存在がいること。
- 餅は餅屋 専門の人に任せるのが一番良いこと。
- 物も言いようで角が立つ 言い方ひとつで、相手との関係が変わること。
- 門前の小僧習わぬ経を読む 周りの環境で自然に学ぶことがあること。
や行/5語
- 焼け石に水
努力が足りず、ほとんど効果がないこと。 - 安物買いの銭失い
安いものを買うと、結局損をしてしまうことがあること。 - 柳の下のどじょう
同じ幸運が何度も続くことはないこと。 - 油断大敵
気を抜くと、大きな失敗や危険が起きることがあること。 - 弱り目に祟り目
困っているときに、さらに悪いことが起きることがあること。
ら行/4語
- 楽あれば苦あり
良いことがあれば、その後に苦しいことが来ることがあること。 - 良薬は口に苦し
自分にとって必要なことは、最初は辛くても大切なこと。 - 論語読みの論語知らず
知識はあっても、それを実際に活かせないことがあること。 - 論より証拠
言葉よりも、証拠や行動が物事をはっきりさせること。
わ行/3語
- 禍を転じて福となす
悪いことがきっかけで、良いことにつながる場合があること。 - 渡る世間に鬼はない
世の中には本当に冷たい人ばかりではなく、優しい人もいること。 - 笑う門には福来たる
笑顔でいると、自然に良いことがやってくることが多いこと。
【受験レベルのことわざ167語】ここも覚えたら完ぺき!!
あ行/42語
- 青は藍より出でて藍より青し
教えた人よりも、教えられた人がもっとすごくなることがあること。 - 悪事千里を行く
悪いことはすぐに広まってしまうこと。 - 悪銭身につかず
悪い方法で手に入れたお金は、すぐになくなってしまうこと。 - あしたはあしたの風がふく
明日のことは明日考えればいいということ。 - 当たってくだけろ
思い切って挑戦してみることが大事ということ。 - 当たらずとも遠からず
完全には正しくないけれど、大体合っていること。 - 当たるも八卦当たらぬも八卦
占いや予測は当たることも外れることもあること。 - 暑さ寒さも彼岸まで
暑さや寒さは一時的なもので、やがて過ぎ去ること。 - 羹にこりて膾をふく
一度の失敗や痛い経験から、必要以上に慎重になってしまうこと。 - あばたもえくぼ
好きな人や物の欠点も、良いところに見えてしまうこと。 - いうは易く行うは難し
言うのは簡単だけれど、実際にやるのはとても難しいこと。 - 生き馬の目をぬく
とても素早く、抜け目がないこと。 - 衣食足りて礼節を知る
生活が安定すると、マナーや礼儀が守れるようになること。 - 一事が万事
一つの行動を見れば、その人や全体の様子がわかること。 - 一難去ってまた一難
一つの困難が終わっても、また次の困難がやってくること。 - 一年の計は元旦にあり
年の初めに計画を立てることが大切であること。 - 一富士二鷹三なすび
お正月に見ると縁起が良いとされるものの順番。 - 一を聞いて十を知る
少しの説明で、たくさんのことを理解できる人のこと。 - 一寸先は闇
これから何が起きるかわからないこと。 - いつまでもあると思うな親と金
親やお金はいつまでもあるわけではないので、大切にするべきこと。 - いわしの頭も信心から
信じる気持ちがあれば、どんなものでも価値が出てくること。 - いわぬが花
言わないほうが良いこともあるということ。 - 上には上がある
自分よりももっとすごい人がいること。 - 牛に引かれて善光寺参り
思いがけないことがきっかけで、良いことをすることになること。 - 氏より育ち
生まれよりも、育てられた環境や教育が大事であること。 - 嘘から出たまこと
冗談や嘘がきっかけで、それが本当になることがあること。 - 嘘つきはどろぼうの始まり
嘘をつくと、大きな悪いことにつながることがあること。 - 馬には乗ってみよ人には添うてみよ
何でも試してみないと、良さや悪さはわからないこと。 - 海のものとも山のものともつかない
結果や正体がはっきりしていないこと。 - 売り言葉に買い言葉
相手に言われたことに感情的に言い返してしまうこと。 - 瓜のつるになすびはならぬ
元から違うものは、変わることがないこと。 - うわさをすれば影がさす
噂をしていると、その人が現れることがあること。 - 江戸のかたきを長崎で討つ
関係のない場所や人に仕返しをすること。 - 絵に描いた餅
見た目は立派でも、実際には役に立たないこと。 - 老いては子に従え
年を取ったら子どもに任せて従うのが良いこと。 - 起きて半畳寝て一畳
人が必要とする場所は意外と小さなものだということ。 - おごる平家は久しからず
調子に乗りすぎると、長続きしないということ。 - 鬼のいぬ間に洗濯
誰も見ていない間に、自分の好きなことをすること。 - 思い立ったが吉日
やりたいと思ったら、すぐに始めるのが良いということ。 - 親の意見となすびの花は千に一つの仇はない
親の意見やアドバイスは大切で、間違いが少ないということ。 - 終わりよければすべてよし
最後が良ければ、それまでのことが多少悪くても問題ないということ。 - 恩を仇で返す
恩を受けたのに、逆に悪いことをすること。
か行/33語
- 隗より始めよ
大きなことを始めるときは、自分からやるべきということ。 - 火事とけんかは江戸の花
派手なことが昔の江戸では人気だったということ。 - 風がふけば桶屋がもうかる
思いがけないことが、めぐりめぐって別の結果につながること。 - かぜは万病のもと
風邪をひくと、いろいろな病気につながることがあるということ。 - 火中の栗を拾う
他の人のために危険なことをすること。 - 勝てば官軍
勝った人が正しいとされ、負けた人の言い分は通らないこと。 - 金は天下のまわりもの
お金は世の中をぐるぐる回っていて、ずっと同じ人のものではないということ。 - 金持ちけんかせず
お金持ちは余裕があるので、けんかをしないということ。 - 禍福はあざなえる縄のごとし
良いことと悪いことは、順番にやってくるものだということ。 - 鴨がねぎをしょってくる
思いがけず、とても良いことが起きること。 - 堪忍袋の緒が切れる
我慢していた怒りが、とうとう爆発すること。 - 九死に一生を得る
危ない状況から、なんとか助かること。 - 窮鼠猫をかむ
追い詰められると、弱い者でも強い者に立ち向かうことがあるということ。 - 漁夫の利
他の人が争っている間に、第三者が得をすること。 - 清水の舞台から飛びおりる
思い切って大きな決断をすること。 - 木を見て森を見ず
小さなことに気を取られて、全体が見えなくなること。 - くさいものにふたをする
問題をその場だけ見えないようにして、解決しないこと。 - 口も八丁手も八丁
話すのも上手で、実際に行動するのも上手なこと。 - 来る者はこばまず
来た人は誰でも受け入れるということ。 - 鶏口となるも牛後となるなかれ
大きなグループの後ろにいるより、小さなグループでリーダーになる方がよいということ。 - 犬猿の仲
とても仲が悪い関係のこと。 - けんか両成敗
けんかをしたら、どちらも悪いとして同じように罰を受けるということ。 - 光陰矢のごとし
時間はとても早く過ぎてしまうということ。 - 攻撃は最大の防御
相手を攻めることが自分を守る一番の方法になることもあるということ。 - 好事魔多し
良いことには邪魔や問題がつきもの。 - 郷に入っては郷に従え
よその場所に行ったら、その土地のルールや習慣を守るべき。 - 弘法筆を選ばず
本当に上手な人は道具に頼らなくても良い結果を出せる。 - 虎穴に入らずんば虎子を得ず
危険を避けていては、大きな成功は得られない。 - 五十歩百歩
少し違いがあっても、本質的には同じこと。 - 転がる石に苔は生えない
いつも動いていると、新しいことに挑戦し続けられる。 - 転んでもただでは起きない
失敗しても、それを活かして次に進む。 - コロンブスの卵
最初は難しく見えることも、やり方を知ると簡単に感じる。 - 子を持って知る親の恩
自分が親になって初めて、親の苦労やありがたさがわかる。
さ行/18語
- 三十六計逃げるにしかず
危ないときは逃げるのが一番安全。 - 三度目の正直
三回目には成功することが多い。 - 地獄で仏
困ったときに助けてくれる人はとてもありがたい。 - 地獄の沙汰も金次第
お金があれば、どんなことでも解決しやすい。 - 地震雷火事おやじ
地震や雷、火事、お父さんは怖いものの例え。 - 失敗は成功のもと
失敗をすることで、次に成功するための勉強になる。 - 蛇の道は蛇
同じ経験をしている人は、その道のことをよく知っている。 - 少年老い易く学なり難し
若い時間はすぐに過ぎるから、勉強を大切にしよう。 - 将を射んと欲すればまず馬を射よ
目標を達成するには、まず周りを整えることが必要。 - 初心忘るべからず
初めの気持ちややる気を忘れないことが大事。 - 人事をつくして天命を待つ
全力を尽くしたら、あとは運を待とう。 - 心頭を滅却すれば火もまた涼し
強い気持ちがあれば、困難も乗り越えられる。 - 捨てる神あれば拾う神あり
ある人に見捨てられても、別の人が助けてくれることがある。 - すべての道はローマに通ず
どんな方法をとっても、最終的には目的を達成できる。 - 住めば都
どんな場所でも住み慣れるとそこが一番良い場所に思える。 - 青天の霹靂
突然起きたびっくりするような出来事。 - 柿檻は双葉より芳し
才能がある人は、幼いころからその兆しが見える。 - 前門の虎
後門の狼 一つの危険を避けたと思ったら、別の危険が待ち受けていること。
た行/18語
- 対岸の火事
自分には関係ない、他人の困りごとや危険なこと。 - ただより高いものはない
無料でもらったものには後で大きな代償や面倒がついてくることがある。 - 旅の恥はかき捨て
旅行中は地元に戻れば忘れられるので、恥ずかしいことも気にしなくていいという考え。 - 玉にきず
とても良いものや人にも少し欠点があること。 - 便りのないのはよい便り
連絡がないのは特に問題がないということ。 - 沈黙は金
黙っている方が価値がある場合もあること。 - 罪を憎んで人を憎まず
悪い行いをした人を恨むのではなく、その行為だけを悪いと考えること。 - 爪に火をともす
極端に節約して暮らすこと。 - 爪のあかを煎じて飲む
優れた人の考えや行いを見習うこと。 - 鉄は熱いうちに打て
チャンスがあるときや、やる気があるうちに行動するのが大事ということ。 - 出もの腫れもの所嫌わず
思いがけないことは、好き嫌いに関係なく起こるものだということ。 - 伝家の宝刀
ここぞという時に使う、とっておきの手段。 - 天は二物を与えず
一人の人にすべての才能や良いことは与えられないということ。 - 天は自ら助くる者を助く
自分で努力する人にこそ運や助けがやってくるということ。 - 同病相あわれむ
同じ苦しみや悩みを持つ人同士はお互いに共感しやすいということ。 - 毒をもって毒を制す
悪いものには、同じような方法で対処することが効果的な場合があるということ。 - 隣の芝生は青い
他人のものは自分のものよりも良く見えるということ。 - とびが鷹を生む
平凡な親から優れた子どもが生まれることもあるということ。
な行/10語
- 流れに棹さす
物事が順調に進むのをさらに手助けすること。または、流れに逆らうような行動をすること。 - 泣く子と地頭には勝てぬ
権力を持つ人や理不尽なことに逆らっても無駄だということ。 - 生兵法は大けがのもと
中途半端な知識や技術では、かえって失敗したり危険になるということ。 - 逃げるが勝ち
危ないときや不利な状況では無理せず退くのが賢明であるということ。 - 二足のわらじ
一人で二つの職業や役割をこなすこと。 - 人間万事塞翁が馬
人生の良いことも悪いことも何が幸せで何が不幸かわからない、ということ。 - 猫の手も借りたい
とても忙しくて、誰でもいいから手伝ってほしい、という状態。 - 寝耳に水
思いがけない出来事に驚くこと。 - 念には念を入れる
失敗しないように、さらに注意を重ねること。 - 残りものには福がある
最後に残ったものが意外と良いものであること。
は行/21語
- 背水の陣
後に引けない決死の覚悟で物事に挑むこと。 - 這えば立て立てば歩めの親心
子どもの成長を願い、期待する親の気持ち。 - ばかの一つ覚え
一つのことだけを繰り返してやり続けること。 - 馬脚をあらわす
隠していた本性や悪事が露見すること。 - 箸にも棒にもひっかからない
全く使い物にならないこと。 - 働かざる者食うべからず
働かない人には食べる資格がないということ。 - 腹が減っては戦ができぬ
お腹が空いていては何もできないということ。 - 腹八分に医者いらず
食べ過ぎず適量を守れば健康を保てるということ。 - 庇を貸して母屋を取られる
少し貸しただけなのに、最終的に全て奪われること。 - 一筋縄ではいかない
普通のやり方では解決できないこと。 - 人の口に戸は立てられぬ
人の噂や話を止めることはできないということ。 - 人の褌で相撲を取る
他人の力やものを利用して自分の利益を得ること。 - 人は見かけによらぬもの
見た目だけではその人の本質や能力はわからないこと。 - 覆水盆に返らず
一度してしまったことは、元に戻せないということ。 - 武士は食わねど高楊枝
貧しくても誇りを持ち、見栄を張ること。 - へそが茶をわかす
とてもおかしいことや、ばかばかしいこと。 - 下手の考え休むに似たり
考えが下手な人は、考えない方がましだということ。 - ペンは剣より強し
言葉や文章の力は、武力よりも大きな影響を持つということ。 - 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
一度嫌いになると、その人や物に関係するすべてが嫌いになること。 - 忙中閑あり
忙しい中にも、ふと落ち着いて休む時間があること。 - 骨折り損のくたびれもうけ
一生懸命頑張ったのに、何の成果も得られないこと。
ま行/12語
- 馬子にも衣装
どんな人でも、服装次第で立派に見えるということ。 - 真綿で首をしめる
ゆっくりと遠回しに苦しめること。 - 見ざる聞かざる言わざる
悪いことには関わらないようにすること。 - 水清ければ魚すまず
あまりにきれいすぎると、人が近づきにくいということ。 - 実るほど頭の下がる稲穂かな
偉くなればなるほど、謙虚になるべきだということ。 - 見ると聞くとは大違い
実際に見ることと聞いただけでは、全然違うということ。 - 目から鱗が落ちる
今までわからなかったことが急にわかるようになること。 - 目には目を歯には歯を
相手がしたことと同じことをやり返すという考え方。 - 目は口ほどにものをいう
言葉で言わなくても、目の表情で気持ちが伝わるということ。 - 元の木阿弥
一度良くなったことが、また元の状態に戻ること。 - 元も子もない
大切なものを全部失うこと。 - 桃栗三年柿八年
良い結果を出すには時間がかかるということ。
や行/5語
- 藪をつついて蛇を出す
余計なことをして問題を起こすこと。 - 病は気から
病気は心の持ちようで良くも悪くもなるということ。 - 矢も楯もたまらず
我慢できず、何かをしたくてたまらなくなること。 - 羊頭をかかげて狗肉を売る
表向きは立派に見せかけて、実際は全く違うことをするたとえ。 - 寄らば大樹の陰
力のある人や頼りになるものに従ったほうが安心ということ。
ら行/5語
- 来年のことをいえば鬼が笑う
未来のことは誰にもわからないので、先のことを心配しても仕方がないというたとえ。 - 李下に冠を正さず
疑われるような行動はしないほうがいいというたとえ。 - 両手に花
二つの良いものを同時に手に入れること。 - 類は友を呼ぶ
性格や趣味の似た者同士が自然と集まるというたとえ。 - ローマは一日にしてならず
大きな成果を得るには時間と努力が必要というたとえ。
わ行/3語
- 若い時の苦労は買ってでもせよ
若い頃に苦労して経験を積むことは将来のためになるというたとえ。 - 渡りに舟
ちょうど困っているときに、都合の良い助けや状況が現れること。 - 割れ鍋に綴じ蓋
どんな人にもぴったり合う相手や状況があるというたとえ。
良質な語彙テキスト選びの基準
ここからは、中学受験国語で頻出のことわざを覚えるための参考書を紹介していきたいと思います。実際の参考書を紹介する前に、「どんな参考書を選ぶべきか」というポイントを三つに分けて解説します。
①中学受験専用のテキストとして作られているか
まず、「中学受験用に作られたテキストか」という点が重要です。小学生向けのテキストとして作られていたとしても、出題範囲がそう大きく変わるわけではありません。しかし、実際の出題実績をもとに作られている参考書の方が「覚えるぞ!」というモチベーションが保てます。
ただ、「国語が苦手な場合」や「低学年」の場合は、中学受験用のテキストは難易度が高くなってやる気をそいでしまうので、その場合は、簡単なテキストから取り組むのが良いでしょう。
この記事では、中学受験用のテキストと、簡単なテキスト両方を紹介しています。
②学習しやすいか
次に「学習のしやすさ」です。テキストや参考書は、情報が一元化されているほど好ましいです。ことわざが含まれる語彙学習も「このテキストをやっておけば大丈夫」という網羅性が求められます。学習事項がバラバラに散乱していると管理工数がかかり勉強のモチベーションもそがれますからね。
入試直前の6年生、隙間時間で社会の知識を確認している子が多いですね。
もちろん社会も良いですが、タイパで考えたら国語の語句はおすすめですよ。
特に、四字熟語、慣用句、ことわざにまだ不安がある子は、基本的なもの(難易度Aなど)だけでも確認しておくと良いと思います。…— ゆうこ先生@中学受験応援📣 (@saiteigen) January 28, 2024
③学習の状況にあわせて勉強ができるか
難易度を調整して、受験生ごとの状況にあわせて学習ができるかというのもポイントです。中学受験は、他の勉強の兼ね合いもあり、語彙学習に多くの時間を避けないケースも多々あります。その場合は、重要なものだけに取り組むなどの調整が各自でできる機能があると心強いです。例えば「試験の頻出度合いがことわざごとにつけられている」といった仕様ですね!そのような仕様がついていれば、時間をかけずに重要度が高い項目を先におさらいするという学習スタイルが可能になります。
プロ講師が選ぶおすすめの語彙テキスト
ここからは、ことわざの学習を進める上で、おすすめの語彙テキストを紹介していきます。
- 学習のしやすさ
- 網羅性
- 機能性
などを吟味して選んだ参考書になります。ぜひ、お試しください。
受験学年におすすめの語彙テキスト
ことわざを学習する上でおすすめのテキストは、井上秀和先生の中学受験必須語彙シリーズです。こちらのシリーズはことわざが含まれている上に、
- 慣用句
- 四字熟語
- 外来語
などあらゆる語彙ジャンルが網羅されているテキストになります。語彙の学習がこのテキストで一元化できるので、機能性も高いです。また、中学受験入試の出題実績をもとに作られているので、受験対策に特化しています。
アウトプットテキストがついているので、インプットだけでは終わらないところも非常に頼もしいですね!
低学年or国語に苦手意識がある人におすすめの語彙テキスト
ここからは、「低学年」or「国語が苦手」な受験生向けのテキストを紹介します。先ほどの中学受験語彙シリーズは網羅性が高いのですが、その分、量が多く、文字が小さいので、低学年の受験生や国語が苦手な受験生が取り組むのはハードルが高いかもしれません。こちらの「ちびまる子ちゃんシリーズ」は以下のメリットがあります。
- 一冊200語程度に収録されているので、教材として終わりが見えやすい
- イラストが豊富で楽しく学べる
- 二冊に分かれているので、重要度順にコスパよく取り組める
国語が苦手だったり、受験勉強になれていない場合は、取り組みやすいテキストから勉強すると良いです。その意味で一冊200語程度で、短期間でことわざ全体を習得できるこのテキストは最適な入門テキストでしょう。
私の授業では、このちびまる子のテキスト一冊を三週間ほどで習得してもらい自信をつけています!
この記事では、語彙の勉強法や関連の参考書をより詳しく解説しています。ぜひお読みください。
どれくらいの期間でマスターすればいい?
語彙は単純暗記の学習分野になります。単純暗記の学習分野は、勉強時間さえかければ学習進捗は自然と進んでいきます。ですので、受験を念頭におく場合、どれくらいのペースで終えるべきなのかを知っておくと良いでしょう。以下、中学受験を戦う上ではこのくらいのスピード感で勝負しなければならないという目安です。
推奨学習期間
今回はことわざ300語を覚える想定です。
推奨学習期間目安(ことわざ300語を覚える場合)
- 理想的なペース:一ヶ月
- 1日10個ペースで覚える。他の科目との両立もある中、これくらいのペースで学習をすすめられると受験勉強の学習量も乗り越えられる。
- 標準的なペース:二ヶ月
- 1日5個ペースで覚える。中学受験を計画的に進めるのであれば、ちょうどよい学習量となる。
- 最低限のペース:五ヶ月
- 1日2個ペースで覚える。正直、受験学年がこのペースで勉強をするのでは大幅な遅れをとる形になります。ただ、勉強をそもそもやりたがらない場合や最低限の学習目標を達成するという意味では、このペースを守ると良い。
これが、推奨の学習ペースになります。ことわざ300語を目安にしていますが、他の語彙でも同様の計算でペースを求めてみてください。最初は、1日10個覚えることが難しいという受験生でも徐々になれてきて、1日10個をこなせるようになります。いきなり、「1日10個覚えるように」と圧をかけるのではなく、徐々に負荷をあげていく形で取り組むと良いでしょう。
ことわざから他のジャンルに広げていく
ことわざを最初のきっかけとして、語彙学習は、他の分野に広げていきましょう。
- 四字熟語(300語)
- ことわざ(300語)
- 慣用句(300語)
- カタカナ語(200語)
こんな具合で範囲を広げていくと、1000語以上の語彙をすぐにマスターできますし、受験の頻出知識事項も自然とマスターできます。
アプリやネットで見て覚えるのはアリ?
ことわざや語彙の習得のツールとして「ネットの無料教材」や「スマホアプリ」を使うのは、あまりおすすめできません。
- ネット広告が表示され学習しづらい
- アプリやタブなどでマルチタスク状態になり集中力が阻害される
- 学習コンテンツ以外の誘惑が多い
このような理由から、学習は、紙ベースで行うのが良いです。特に小学生であれば、インターネットは情報過多で小学生の脳には刺激が強すぎます。学習の質を最も高められるのは、紙での学習といえます。
ことわざ習得のコツは?
ここからは、ことわざを効率的に覚えるコツを紹介します。
由来を理解して意味を覚える
受験勉強で極力避けるべき学習法は「丸暗記」です。丸暗記が有効なのは、試験直前であったり、年号など意味のない数字の羅列です。受験勉強は数年にわたる長い学習ですので、丸暗記ではなく、「理屈」「意味」を踏まえて学習を進めていきましょう。昨今の中学受験の問題も、本質的な理解をしているかを問うており、丸暗記では通用しないことも増えています。ことわざであれば、「由来」を含めて学習していくとよいでしょう。その由来をトリガーにどういった意味かを導出できれば、良質な記憶です。
由来から意味を覚える例(ex.糠に釘)
- 糠(ぬか)とは、味噌のような見た目の粉で、食べ物のこと。
- 粉に釘を打ったとしても、やわらかいので、釘が抜けてしまう。
- よって「手応えや効き目がないこと」という意味になる
読解問題にはやはり精神年齢や日常生活での経験も影響するので、小3で小6の先取りができるか?と言ったらなかなか難しいのが現実だと思います🙇♀️
一方、漢字・ことわざ・慣用句・四字熟語等の知識問題は低学年でも先取りしやすいです✨
余裕があるうちに進めておけば、高学年での負担を軽減できますね🙆♀️— ゆうこ先生@中学受験応援📣 (@saiteigen) June 25, 2024
日常生活で使って覚える
受験勉強は、机とテキストの中で完結しがちですが、日常生活で使えるものは、積極的に使っていきましょう。机やテキストで覚えた知識は、日常生活の中で使えば、記憶も定着しやすくなります。ことわざは、日常のあるあるをまとめた教訓集なので、日常生活に使える場面は多く転がっています。
ちなみにことわざと似た分野に「慣用句」がありますが、慣用句は、読解問題の文中に頻繁に出現します。一方で、ことわざは、読解問題の文中に出現することは稀です。純粋な知識問題として試験では登場します。
慣用句とことわざの受験上の違い
- 慣用句は、読解問題の本文の中に頻出する
- ことわざは、読解問題の本文に登場することは稀で、独立した知識問題として出題されることがほとんど
ランダムアウトプット形式で覚える
次に、「本番を想定して日ごろの学習を行う」ということがポイントです。テキストを何回も回していると、「あーこれはもう覚えている」という感覚になり、形式的な暗記に陥ってしまうことが多々あります。実際の試験では、学習対象の知識がランダムに出題されます。日ごろの勉強だと得点ができるけど、模試や本番で点数がとれない受験生は、ランダムにアウトプットする習慣が足りていないか、その演習量が足りていないです。以下のやり方を試してみてください。
ランダムアウトプット形式の学習法(ことわざの場合)
- 覚えたいことわざ全体を見渡せる目次を開く
- 目次からランダムにことわざの意味を出題してもらう(もしくは自分で選ぶ)
- その意味を瞬時に切り返す
上記のような演習にすることで、「曖昧な記憶」の状態を最大限排除することができます。目次全体から出題するというのもポイントで、狭い対象範囲(ex.10個)で繰り返し覚えていると、記憶がマンネリ化してきて、実践的な演習ではなくなります。
常に「実践ではどう問われるか?」を意識し続けましょう。
まとめ
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。本記事のまとめ情報です。
確実に得点源となるところを抑えよう!
中学受験国語試験では、確実に点数が取れる分野でミスをしないようにしましょう。
確実に得点すべき問題
- 簡単な漢字問題
- 難関校であっても出題範囲は小学校指導要領の漢字内から出題されています
- 9割以上の得点を目指しましょう
- 簡単な語彙問題
- 本記事のテーマであることわざについていえば「300語」目安で覚えておきましょう
- 基本的には満点を目指しましょう
- 簡単な選択肢問題
- 選択肢問題は、記述問題に比べてパターン化しやすいです
- 明らかな誤り選択肢を消すだけで正答率は50%を超えます
- 上位合格者は選択肢問題を8割以上正解します
- 簡単な記述問題
- 記述問題では長文の難問に悩むよりも文字数が少ない簡単な問題を確実に当てましょう
- 結論があっていれば部分点が確実に得点できます
- 簡単な抜き出し問題
- 記述問題と異なり、正解がわかれば確実に得点できます
目標数を決めて毎日コツコツ覚える
ことわざ300語を覚える場合
- 理想的には一日10個覚え、一か月で完遂しましょう
- 一日10個は最初きついと思いますので、一日2個⇒一日5個という形で徐々に負荷をかけていきましょう
- テキストの順番ではなくランダムアウトプット形式で不意打ちで思い出せるかを繰り返しましょう
- 試験では短時間で記憶を試されます
- 目次からランダムに覚えた四字熟語の意味を言えるかを試していきましょう。
おすすめのことわざ参考書まとめ
中学受験に最適なことわざテキストまとめ
- 受験学年におすすめのテキスト
- 学習機能性が高く、中学受験に特化した語彙テキスト
- 国語が苦手or低学年におすすめのテキスト
- 一冊あたりの収録語数が少なく学習の成功体験を積みやすい
- イラストがポップで取り組みやすい