全体的な傾向
ロジカルで面白い論説文が出題される
豊島岡の国語では、論説系一題、小説系一題、という構成で毎年出題されます。
論説、説明系文章では
丁寧に論理を整理することが求められます。
文中のちょっとした表現から理屈を整理して
情報を正確に整理する必要があり、
流し読みで大まかに要旨をつかむことも大切ですが、
ほとんどの問題では、一文一文の精読が求められています。
以下に挙げる「読解コアフレーズ」を頭の中にいれておき、
そこに重要な情報が潜んでいると意識しておくとよいでしょう。
読解コアフレーズ130個一覧
「接続語」パート
【帰結】だから 従って よって それゆえ そのため すると
【逆接】しかし だが でも ところが にもかかわらず が けれども
【並列】また そして そのうえ さらに しかも
【対比】一方 もしくは あるいは それに対して
【列挙】第一に・第二に・第三に 最初に・ついで・最後に まず・つぎに・さらに
【換言】すなわち つまり 要するに むしろ
【例示】例えば とくに とりわけ
【理由】なぜなら というのは
【転換】さて ところで では
【結論】いずれにしても やはり
「評論用語」パート
抽象⇔具体
一般⇔特殊
絶対⇔相対
本質⇔現象
理性⇔感性
客観⇔主観
本音⇔建前
概念
観念
逆説(パラドックス)
皮肉
ジレンマ
「助詞」パート
【順接】ので/から
【逆接】のに/けれど/ても
【主語・定義】は/が
【同類・並立・強調】も
【強調】こそ
【類推・限定・添加】さえ
【類推・例示】でも
【類推】すら
【限定】しか
【限度・類推】まで
【程度・限定】だけ
【例示】など
「助動詞」パート
【受身・尊敬・自発・可能】れる/られる
【使役】せる/させる
【希望】たい/たがる
【断定】だ/です
【様態・伝聞】そうだ/そうです
【推定】らしい
【意思・推量・勧誘】う/よう
【推定・たとえ・例示】ようだ(です)/みたいだ(です)/ごとし
【打消意思・打消推量】まい
【打消】ない
【過去・完了・存続・確認】た
【丁寧】ます
「呼応の副詞」パート
【疑問】なぜ~のか。/どうして~だろう。
【たとえ】まるで~ようだ。/ちょうど~ようだ。/さも~ようだ。/あたかも~ようだ。
【仮定】もし~ならば/たとえ~ても/仮に~ても/いくら~ても
【願望】ぜひ~たい。/どうか~ください。/どうぞ~ください。
【否定】決して~ない。/必ずしも~ない。/とうてい~ない。/全く~ない。/少しも~ない。
【推量】たぶん~だろう。/おそらく~だろう。/きっと~だろう。
「その他の重要表現」パート
【譲歩構文】<なるほど/たしかに/もちろん/むろん>+<しかし○○/でも○○/だが○○/であるが○○等>
【否定構文】××ではなく○○/××ではなく、むしろ○○
【二重否定=強い肯定】○○ではないということはない
【その他重要表現】
・本質的に○○/本質は○○
・○○といっても過言ではない
・一般的に
・特に
・そもそも
・このように
・昔(かつて)は~&今(現代)は~
繊細な心理描写が展開される小説が出題される
豊島岡の小説は難易度が高いです。
単純でわかりやすい物語は出題されず、
時代設定、文章表現、心理描写、どれをとっても
高度な小説が選定されています。
小説を論理的に読む訓練を積む一方で、
あらゆる物語をしっかりと読みこなす教養が求められています。
その意味で社会科の学習や日常的な読書が効果を発揮するでしょう。
豊島岡の国語で高得点を取れる受験生は
「読書が好き」という人が多いです。
学校側もそういった人に合格点をあげたいのだろうと意図しているのです。
試験でのテクニック
知識問題から先に片付ける
試験は相対試験です。
基本は、「みんなが得点できる問題」を落とさないことが肝心。
逆に難しい問題で得点しなければならないという強迫観念は危険です。
問題演習においては、「難問」が記憶に残りやすいです。
しかし、「難問」も正解できている合格者は少数派です。
「簡単な問題」~「標準難易度の問題」を確実にしとめましょう。
その意味で「知識問題」は「得点できるチャンス問題」であることが多いです。
論説文→小説の順番で解き進める
文章問題を解く順番に関しては、
論説→小説がおすすめです。
論説は要旨が明確で、事前の訓練によって読解法を確立しやすいです。
一方、小説は「最後まで読まないとどんな話かわからない」という特徴があります。
また、設定や描写等が定型化されにくく、
速読が使えないというデメリットも有しています。
限られた時間内で最大限のパフォーマンスを発揮するためには、
事前の訓練が実る「論説文」から取りかかるのがよいでしょう。
長文問題は要旨を端的にまとめる
豊島岡の国語では、
「70~90文字」程度の記述問題が必ず出題されます。
全体の要旨をまとめさせる問題が多く、無計画に記述すると
文字数が超過したり不足したりしてしまいます。
日頃から、要約演習に取り組み、
おおよその文字数の感覚をつかんでおいてください。
本番では、超過、不足をしてしまってもひとまず書いて提出しましょう。
完璧主義は禁物。部分点でもいいのでしっかりと得点しましょう。
おすすめ学習法
選択肢問題は○×理由をしっかりと言語化しよう
豊島岡の国語の選択肢は
非常に高度です。
大人の脳トレ的に解く問題としてちょうどよい難易度です。
従って小学生にとってはかなり難しいと感じるでしょう。
ちょっとした言い回しで正誤判断を下さなければならないので、
日頃からややこしい選択肢を「感覚」で片付ける癖がついている受験生は
太刀打ちできないでしょう。
もちろん本番で分からない場合は「感覚」を信じるのも大事です。
ただ、日頃の演習では
選択肢問題の○×理由をしっかりと言葉にして整理していきましょう。
以下のポイントを参考にしてみてください。
選択肢問題の基本的な解き方
- 本文を言い換え関係・対比関係・因果関係を元に読解し、本文で書かれている情報正確に整理する
- 選択肢の文の「主語・述語」に注目する。
「主語・述語」自体が本文と情報が大きくズレていれば× - 選択肢の半分は簡単に消えるので、残り半分を慎重に正誤判断する
選択肢絞り方テクニック
- 本文の表現をうまく言い換えている選択肢は正解
⇒「適切に読めている」=「適切に言い換えられる」ということ!
⇒選択肢に目をうばわれるのではなく、本文を正確に読み取ることが重要 - 筆者の主張とまるきり反対の立場で書かれている選択肢は×
⇒本文の対比構造を見抜けて入れば、簡単に判別ができる
⇒入試の文章は「対比構造」があるものと思って読み進めよう - 「部分的で細かい話」に終止している選択肢は不正解の可能性が高い
⇒基本的には本文の要点を問う
⇒にもかかわらず本文中の細かい話のみで選択肢が作られていれば怪しいと考えよう - 「最適な選択肢を選べ」という指示の意味を理解しよう
⇒選択肢の中には、「間違いではないけれどベストではない」ものが含まれている
⇒他によりよい選択肢があるという理由で選ぶことができない選択肢がある
授業でいつも伝えていることです。
基本中の基本なので、必ずマスターしよう。
記述問題では添削をしっかりと受けよう
記述問題については日頃から
「添削」を受けるようにしましょう。
自分の記述の癖や減点されるポイントは
解答の記述のみを読んでいても気付かないことが多いです。
以下は記述問題の基本的なルールです。
記述は日頃から添削を受けることがとても重要✨
大手塾では丁寧な添削を受けることが難しいから
オンライン家庭教師も活用してみよう🌱
記述問題の添削には「オンライン家庭教師」を活用することがおすすめです。
単に国語を全部お願いするのではなく、
「記述問題のみ対策をお願いします」と目的を明確にして
授業をしてもらうようにしましょう。
「個別の記述添削指導」が受けられるおすすめサービス一覧
国語の記述問題は必ず添削を受ける
合格組ノウハウ
中学受験の真理
— 中学受験ブレイク 矢場勉 (@yababen_goukaku) January 4, 2022
プロ家庭教師仲介サービス「スマートレーダー」
私調べですが、
国語は(記述も含め全体的に直すとすると)できるプロにだいたい30時間授業してもらうと明確に改善されます。
¥5,000×30=¥150,000
「15万で直るの?頼めば?それで合格するなら安いじゃん」という感じの経済力でねじ伏せていく家庭が勝つ確率が高いです。。
— 中学受験ママのためのダヴィンチ (@DLD01SXsbdKjuWw) September 27, 2022
現役の難関大学の先生から受験指導を受けられる!
スマートレーダーは他の家庭教師仲介サービスと一線を画します。
「講師の選考が非常に厳しい」からです。
具体的には、「早稲田」「慶應」であっても講師登録はできません。
難関国公立大学でなければ、そもそも講師になることすらできないのです。
講師の検索システムがすごい!
非常に細かい要件を指定して講師を検索できるのもスマートレーダーの凄みです。
このように非常に詳細な要件で講師を検索し、お子様にぴったりの先生を見つけることができます。
スポットで授業を受けられる!
スマートレーダーは料金体系も良心的です。
一コマ単位で授業を受けられるので、
必要な分だけお金を払えばOKなのです。
知識問題は広く浅く対策しよう
豊島岡の国語では
漢字、語彙以外にも
「文法」「暦」等幅広い範囲から出題実績があります。
特定の分野に偏るのではなく
「浅く広く」勉強することが大切です。
浅く広く学習範囲を広げつつ、
簡単で基本的な問題は確実に得点するようにしましょう。
おすすめテキスト
語彙対策
難易度がABCでランク分けされているので、
「中堅校」~「難関校」まで対応できます。
2800語も収録されているので、辞書的にも使えます👍
アウトプット用問題集も発売されているので、
こちらで記憶定着も目指していきましょう🔥
近日発売の『中学受験国語 必須語彙ドリルB C』より。大人ならギリギリセーフ? 貴方やお子さんの語彙力をチェック! スラスラ解答できたお子さんはエライ! 73は最近誤用がよく見られますね😊 pic.twitter.com/F04j05QgWW
— 井上秀和(井上国語ラボ) (@inouekokugolabo) May 28, 2022
↓語彙のテキストについてより詳しく知りたい方はこちら↓
論説対策
論説・説明文対策でおすすめのテキストがこちら
論説説明系文章の読解法が
「体系的に」「わかりやすく」網羅されています👍
『合格する国語の授業(説明文・論説文)』と『ふくしま式で最難関突破!中学入試国語を読み解く』。他にも良い参考書・問題集がありますが、我が家は親塾早々撤退のため、子どもが自分で読んで理解できるものということで、こちらを選びました。
10月以降に何度か受けた小○川そっくり模試と pic.twitter.com/puxc87V3S0— かりん (@sRb1PpiFBj7Teyu) December 10, 2021
中学受験に特化した読解本なので、
小学生にわかりやすく書かれている一方で、専門的に内容が掘り下げられているのが特徴です✨
小説対策
小説文・物語文の読解対策本でおすすめはこちら✨
感覚的になりがちな物語文の読解法を
論理的に解説してくれています。
わかりやすて覚えやすい方法論で、
小説の読解をマスターできる!
全受験生必携のテキストになっています🔥
松本先生、お名前出てたのですぐに分かりましたね😊
息子にも「前に読んだ本の先生よ!」って言ったらビックリしてました😊合格する国語の授業 物語文入門編 (中学受験 「だから、そうなのか! 」とガツンとわかる) https://t.co/m2IqKKkf1u https://t.co/t0rA5NHIkX
— ひなちママ@ニコニコマスクをかぶる2023 (@succhan_hina) December 14, 2021
読解コアフレーズ講座もぜひ
講座詳細
✔動画講義8時間
✔総レジュメ枚数218枚(カラー版109枚/モノクロ版109枚)
サマリーレジュメ8枚(カラー版4枚/モノクロ版4枚)
講義レジュメ172枚(カラー版86枚/モノクロ版86枚)
実践演習レジュメ19枚
✔動画講義チャプター
イントロダクション
本講座のコンセプト
本講座の学習方法
学習の原則「ゼロベース展開」
「ゼロベース展開」=「記憶」+「理解」
「暗記の程度」と「記憶の負荷」の関係性
なぜ練習でできているのにテストで良い結果がでないのか
出題者のフィルターを知る
部分読解(虫の目)と全体読解(鳥の目)
マーキング概論
1前提
2マーキング大別と特性
3マーキングテクニック編
4メモ書き編
5構造ノート編
マーキング各論
指示語
接続語
評論用語
助詞
助動詞
副詞の呼応
その他の重要表現
実践演習
論説文3題
説明文3題
物語文3題
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