この記事書いた人「神泉忍」について
- 慶應義塾大学総合政策学部卒
- 2013年から10年以上中学受験指導に携わる
- 2017年からは、オンライン指導とオフライン指導を並行して実施する私塾を開設
- 国語と作文指導が専門
- YouTubeで受験関連の情報を発信中
- 中高一貫校専門作文添削塾を運営中
- 事業会社にてWEBマーケティング領域業務にも従事
- 当サイトではアフィリエイトプログラムを使用しています
記事の結論まとめ
- 公立中高一貫校の試験時間は45〜50分が一般的ですが、ここには読解問題の時間も含まれるため、全体の制限時間から読解にかかる時間を差し引いた「純粋に作文に使える時間」を把握する
- 作文のみにかける時間の目安は、400文字なら20分以内、500文字なら30分以内、600文字なら40分以内といった基準を目標に設定するのが良い
- いきなり書き始めず、持ち時間の最初の25%を使って設問の意図を読み取り、論理構成のメモを作ることに集中するのが鉄則
- 構成が決まったら時間の60%を使って清書を行いますが、この段階では考え込まずに決めた内容を淡々と文字にする「作業」に徹するのがポイント
- 不測の事態や見直しのために、残り時間の15%は必ず「バッファー(予備時間)」として確保しておく
- 時間内に書ききれない最大の原因は「書くスピード」ではなく「何を書くか決めるまでの迷い」にあるため、構成を素早く立てる訓練が不可欠
- 清書の時間は脳内の情報を書き出すだけの単純作業と割り切り、書き出す前の「準備」で勝負が決まっているという意識を持つ
中学受験作文の制限時間はどれくらい?
公立中高一貫校で作文の問題を出題する学校で最も多い制限時間は「45分」となっている

- 45分
- 52.80%/過半数の学校がこの設定です。
- 50分
- 24.60%/2番目に多い設定で、45分と合わせると全体の約4分の3以上を占めます。
- 40分
- 14.60%/やや短めの設定として3番目に多い層です。
- 60分
- 4.20%
- 30分
- 1.90%
- その他
- 1.80% 15分(極短)、55分(長め)など特殊なケースが該当します。
公立中高一貫校の適性検査において、作文を含む試験時間は45分から50分程度に設定されていることが一般的です。この時間は、学校や年度によって多少の変動はありますが、多くの自治体で採用されている標準的な枠組みといえます。私立中学校の国語の試験においても、記述問題を含む全体の試験時間は50分前後であることが多いため、この時間感覚を身につけておくことは重要です。
読解問題を含んだ制限時間なので、「制限時間=作文問題を解ける時間」ではない
注意しなければならないのは、試験時間の全てを作文の執筆に使えるわけではないという点です。適性検査は、作文単体で出題されることは少なく、読解問題とセットで出題されることが多いです。したがって、通常の読解問題に割く時間を差し引いて考える必要があります。実際の試験では、制限時間から読解にかかる時間を引いた残りの時間が、純粋に作文を書くために使える時間となります。
実際作文問題にかけられる時間はどれくらい?
どれくらいの時間をかけられるかは、文字数に依存する
実際に作文の執筆にかけられる時間は、求められている文字数によって大きく異なります。記述すべき文字数が増えれば、当然ながら構成を考える時間や実際に文字を書く時間は長くなります。短い記述であれば数分で済むこともありますが、長文の論述となれば、それ相応の時間を確保しなければなりません。
中学受験作文における文字数と制限時間の関係
- 100文字前後:10分以内
- 200文字程度:15分以内
- 400文字程度:20分以内
- 500文字程度:30分以内
- 600文字程度:40分以内
上記のリストは、読解を除いた作文に純粋にかけられる時間の大まかな目安となります。もちろん、課題文の難易度や資料の多さによって必要な時間は前後しますが、この基準を一つの目標として設定することをおすすめします。特に模試や過去問演習を行う際は、このタイムライン内に収まっているかを常に確認するようにしてください。この基準よりも時間がかかっている場合は、読解のスピードを上げるべきか、書くスピードを上げるべきか、原因を分析して対策を立てる必要があります。
作文問題を解く時間の割り振りは?
作文にかけられる時間の25%で設問の分析と答案の構成が考えられると良い
作文に取り掛かる際、いきなり原稿用紙に向かって書き始めるのは避けるべきです。最初の25%の時間は、設問の意図を正確に読み取り、何をどのような順序で書くかという「構成メモ」を作成するために使います。この段階で論理の骨組みをしっかりと作っておくことが、後半の迷走を防ぐことにつながります。構成を練る時間は遠回りのように見えますが、結果として最も効率的に質の高い作文を仕上げるための重要なステップです。
作文にかけられる時間の60%で清書を書くようにしよう
構成が決まったら、全体の時間の約60%を使って実際に文章を書き進めていきます。すでに構成メモができあがっていれば、あとはその内容に従って迷わず手を動かすだけの作業になります。この段階では、誤字脱字に気をつけつつも、一定のリズムで書き続けることが求められます。構成段階で書く内容が決まっているため、途中で筆が止まることなく、スムーズに清書を進めることができるはずです。
残りの15%の時間はバッファー(余白の時間)として残しておこう
書き終えた後の見直しや、修正を行うための予備時間は必ず確保しておくべきです。試験本番では緊張から思わぬミスをすることもあり、漢字の間違いや原稿用紙の使い方の誤りに気づくこともあります。また、難解な資料の読み取りに想定以上の時間がかかってしまった場合の保険としても、このバッファーは機能します。最後の数分間で見直しを行い、ケアレスミスを修正することで、確実に得点を積み上げることができます。
制限時間内に書き切れない…どうすればいい?
清書の時間は、ただ脳内にある情報を文字にしているだけなので、作文は実質的に書き出す前に勝負がついている
多くの受験生が誤解していますが、清書の時間は何かを考えている時間ではなく、単なる作業の時間です。筆が止まってしまう最大の原因は、書きながら次の展開を考えていることにあります。事前に構成が完璧にできていれば、書くことだけに集中できるため、スムーズに筆が進みます。つまり、時間内に書き切れるかどうかは、書き始める前の「準備」の段階でほぼ決まっているといっても過言ではありません。
制限時間内に書き切れないのは、「設問の分析と答案の構成」を短い時間で立てられていないから
時間切れになってしまう根本的な原因は、書くスピードが遅いからではなく、何を書くか決めるまでに時間がかかりすぎている点にあります。出題意図を理解し、構成を組み立てられるようになれば、制限時間内に書き終えることができるようになります。
塾長 神泉作文試験の時間の使い方については「【中学受験】正しい時間の使い方」にて解説しています。※リンク先は動画で音声が出るのでご注意ください。
公立中高一貫校専門の作文添削塾を運営しています
「時間内に書き切れない」「書いていることが論ズレしている」といったお悩みを解決していきます
当塾では、単なる文章の添削にとどまらず、生徒が抱える根本的な課題に向き合います。なぜ時間内に書き終わらないのか、なぜ論旨がずれてしまうのかという原因を分析し、一人ひとりに合った具体的な改善策を提示します。作文への苦手意識を克服し、論理的に考える力を養うことで、合格に必要な記述力を着実に高めていきます。小手先のテクニックではなく、本質的な「書く力」を育てるための指導を提供しています。
塾長が受検本番まで一貫した方法論により個別指導をします
大手塾のように担当講師が頻繁に変わることはなく、塾長が責任を持って受検本番まで指導を担当します。指導者が変わることで教え方がブレるといった混乱を避けるため、一貫した指導方針のもとで学習を進めることができます。お子さまの性格や得意不得意を深く理解した上で、最適なペース配分と指導法を用いて合格へと導きます。一貫性のある個別指導により、迷うことなく安心して学習に取り組める環境を整えています。
令和07年度(2025年度)
- 合格実績
- 東京都立小石川中等教育学校1名
- 東京都立立川国際中等教育学校1名
- 宮城県仙台二華中学校1名
- 東京都立桜修館中等教育学校1名
- 京都府立洛北高等学校附属中学校1名
- 大分県立大分豊府中学校1名
- 東京都立白鷗高等学校附属中学校1名
- 千葉市立稲毛国際中等教育学校1名
- 指導実績
- 東京都立桜修館中等教育学校2名
- 太田市立太田中学校1名
- 東京都立富士高等学校附属中学校1名
- 香川県立高松北中学校1名
- 東京都立大泉高等学校附属中学校1名
- 東京都立小石川中等教育学校2名
- 神奈川県立相模原中等教育学校1名
- さいたま市立浦和中学校1名
令和06年度(2024年度)
- 合格実績
- 東京都立立川国際中等教育学校1名
- 東京都立富士高等学校附属中学校1名
- 千葉県立東葛飾中学校1名
- 大阪府立水都国際中学校1名
- 青森県立三本木高等学校附属中学校1名
- 新潟県立燕中等教育学校1名
- 指導実績
- 東京都立小石川中等教育学校2名
- 東京都立桜修館中等教育学校3名
- 東京都立大泉高等学校附属中学校1名
- 埼玉県立伊奈学園中学校1名
- 福岡県立嘉穂高等学校附属中学校1名
- 滋賀県立守山中学校1名
- 秋田県立大館国際情報学院中学校1名
令和05年度(2023年度)
- 合格実績
- 東京都立大泉高等学校附属中学校2名
- 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校1名
- 京都府立園部高等学校附属中学校1名
- 福岡県立宗像中学校1名
- 長崎県立佐世保北中学校1名
- 指導実績
- 栃木県立佐野高等学校附属中学校1名
- 東京都立三鷹中等教育学校1名
- 東京都立南多摩中等教育学校1名
- 大阪府立咲くやこの花中学校1名
- 東京都立桜修館中等教育学校1名
- 愛媛県立今治東中等教育学校1名
- 香川県立高松北中学校1名
- 神奈川県立相模原中等教育学校1名
サクセスストーリー(小石川合格/2025年度)
- 指導期間 2024年8月~2025年入試直前まで
- 添削回数16回
- 合格校:東京都立小石川中等教育学校
小六の夏から継続的に添削をしました。古い過去問をさかのぼり安定して点数がとれるようになるまで何度も添削を重ねました。見事、第一志望である「東京都立小石川中等教育学校」に合格。


サクセスストーリー(小石川合格/2025年度)
- 指導期間 2024年11月~2025年入試直前まで
- 添削回数8回
- 合格校:東京都立立川国際中等教育学校
立川国際の帰国枠を受検するとのことで、受検前年の冬から添削を申し込んでいただきました。合計8回の添削を経て、見事第一志望である「東京都立立川国際中等教育学校」に合格。
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