この記事書いた人「神泉忍」について
- 慶應義塾大学総合政策学部卒
- 2013年から10年以上中学受験指導に携わる
- 2017年からは、オンライン指導とオフライン指導を並行して実施する私塾を開設
- 国語と作文指導が専門
- YouTubeで受験関連の情報を発信中
- 中高一貫校専門作文添削塾を運営中
- 事業会社にてWEBマーケティング領域業務にも従事
- 当サイトではアフィリエイトプログラムを使用しています
中学受験で現代語文法を学ぶ価値
日本語の文法学習=英語の文法学習

本来「現代語文法」の学習は、公立中学校の学習範囲です。しかし、中学受験では、「現代語文法」についてテキストで扱われていたり、模試や試験で出題されています。
学習の範囲が広がり大変であるのは確かですが、中受の学習で日本語の現代語文法に触れられるのはとても価値があると私は思います。なぜなら、「日本語の文法学習」が「英語の文法学習」にもなるためです。もう少し正確に言うと、言語に共通する基本的な文法の原理を小学生のうちに習得できるのです。
文法を理解できれば文章読解の基礎力が身につく
文法を理解するということは、言葉の仕組みを客観的に理解するということだ。
- 「主語・述語」
- 「接続詞」
- 「助詞・助動詞」
- 「用言・体言」
といったことを知っておくだけで、文や文章を構造的に捉えられるようになり、高精度で強固な読解力の基礎を身につけることができます。
厄介な文法学習

断片的に暗記しようとすると本質を理解出来ないのが文法
文法学習は有意義な学びであるのですが、受験生でしっかりと文法をマスターできている人は少ないです。というのも、語彙や漢字のように「断片的に暗記する」という作業で対処ができないのです。仮に断片的に暗記したとしても読解力に生きる基礎にはなりえません。しっかりと本質を理解しながら習得し、それを読解に生かすという流れが必要なのです。
集団塾ではじっくり解説できない
文法をしっかりと学習するためには、少なくとも2~3ヶ月、週に1回の時間を確保し、横断的に文法学習をカリキュラムに組み込む必要があります。しかし、これを集団塾で行うことは不可能です。そこまで長いスパンで授業設計をすることが仕組み上難しく、また、それを指導できる講師も(アルバイトが多い現場では)いないというのが実情です。私自身は、時間がじっくりとれる生徒さんには、数ヶ月かけて丁寧に文法を指導しております。個人の家庭教師は、そのように集団塾が提供できない基礎の学びを補完することに価値があると考えております。
タイプ別おすすめ参考書

ここからは、文法の力を伸ばすために、実際にどのような問題集に取り組めばよいのかを、タイプ別にご紹介してまいります。お子様の学習状況や志望校に合わせて、最適なプランをお選びいただければと思います。
「必要最小限/コスパ重視」派
- 「国語が苦手」
- 「とにかく時間がない」
- 「ひとまず点数をとれる状態にしたい」
といった方には、上記の3冊を上から順に取り組んでいただくことをおすすめいたします。学習量は非常にコンパクトにまとまっており、コストパフォーマンスは非常に高いです。さらに学習量を圧縮したいという場合は、『中学入試 でる順過去問 ことわざ・語句・文法 合格への1204問』の文法パートのみに絞って取り組むのも効果的です。
「必要最小限でコスパ重視」の文法学習ルート
- 中学入試 でる順過去問 ことわざ・語句・文法 合格への1204問
- 文の組み立て特訓 主語・述語専科
- 指示語の特訓 上(基礎編) こ・そ・あ・ど言葉
「基礎からしっかり/学び重視」派
- 「時間に余裕がある」
- 「国語を得意科目にしたい」
- 「基礎をしっかり学んで今後の学習に生かしたい」
といった方に向けた参考書ルートをご紹介いたします。1〜8の順に取り組んでいただくことで、段階的に力をつけていくことができます。時間に余裕がない場合は、1〜5までに絞って進めていただいても問題ありません。
「基礎からしっかり/学び重視」の文法学習ルート
- 1.中学入試 でる順過去問 ことわざ・語句・文法 合格への1204問
- 2.文の組み立て特訓 主語・述語専科
- 3.文の組み立て特訓 修飾・被修飾専科
- 4.文の組み立て特訓 文章読解の基礎
- 5.指示語の特訓 上(基礎編) こ・そ・あ・ど言葉
- 6.指示語の特訓 下(応用編) こ・そ・あ・ど言葉
- 7.文法の特訓 助動詞・助詞編
- 8.敬語の特訓 正しい言葉の使い方
「基礎から応用まで/国語を極めたい」派
- 「時間に余裕がある」
- 「国語を誰にも負けないレベルに仕上げたい」
- 「国語を学ぶことが楽しい」
といった方に向けた参考書ルートをご紹介いたします。1は公立中学生向けのテキストであり、文法を網羅的に学習することができます。ただし、1のみを最初に取り組もうとすると、難しく感じる場合があるかもしれません。そのようなときは、2~15のテキストに分野別で取り組み、理解を深めながら、再度1に戻って学習を進めていただくと、より効果的です。
「基礎から応用まで/国語を極めたい」の文法学習ルート
- 1.できた!中学国語 文法 中学基礎がため100%
- 2.文の組み立て特訓 主語・述語専科
- 3.文の組み立て特訓 修飾・被修飾専科
- 4.文の組み立て特訓 文章読解の基礎
- 5.指示語の特訓 上(基礎編) こ・そ・あ・ど言葉
- 6.指示語の特訓 下(応用編) こ・そ・あ・ど言葉
- 7.文法の特訓 助動詞・助詞編
- 8.敬語の特訓 正しい言葉の使い方
- 9.文法の特訓 名詞編
- 10.文法の特訓 動詞編 上
- 11.文法の特訓 動詞編 下
- 12.文法の特訓 形容詞・形容動詞編
- 13.実践日本語シリーズ 接続詞 (初・中・上級)
- 14.実践日本語シリーズ 副詞 (初・中級)
- 15.実践日本語シリーズ 副詞 (上級)
まとめ
本記事では、中学受験における文法学習の重要性と、その効果的な進め方について、学習タイプ別に厳選した参考書ルートをご紹介しました。お子様の状況や志望校に合わせて、最適なルートを選んでいただければ幸いです。正しく文法を理解することは、確かな読解力の土台となり、今後の学習全体にも大きな力を与えてくれます。焦らず着実に取り組んでいきましょう。
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