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【中学受験社会&理科】の学習に役立つ旅行先まとめ!〜全国20箇所以上のスポットを解説〜

【中学受験社会&理科】の学習に役立つ旅行先まとめ!〜全国20箇所以上のスポットを解説〜

中学受験の社会、特に地理や歴史の膨大な暗記量にお悩みではありませんか。「うちの子、社会が苦手で…」というご相談は、多くの保護者様から寄せられます。机に向かうだけの勉強では知識が定着しにくく、お子様の学習意欲が削がれてしまうことも少なくありません。

この記事書いた人「神泉忍」について

  • 慶應義塾大学総合政策学部卒
  • 2013年から10年以上中学受験指導に携わる
  • 2017年からは、オンライン指導とオフライン指導を並行して実施する私塾を開設
  • 国語と作文指導が専門
  • YouTubeで受験関連の情報を発信中
  • 中高一貫校専門作文添削塾を運営中
  • 事業会社にてWEBマーケティング領域業務にも従事
  • 当サイトではアフィリエイトプログラムを使用しています

本記事では、旅行を通じて社会を楽しく学ぶ「体験学習」を具体的に提案します。

この記事でわかること

  • 歴史・地理・科学のテーマ別おすすめスポット
  • 学習効果を高める旅行計画のコツ
  • 中学受験に役立つガイドブック

この記事を読めば、お子様の知的好奇心を引き出し、知識を定着させる旅行の計画が立てられるようになります。最高の息抜きを最高の学びに変え、親子で特別な思い出を作りながら社会を得意科目にしていきましょう。

目次

中学受験生のために旅行先選びのポイント

1.親子で一緒に旅行計画を練る(親の一方的な押し付けにならないようにする)

旅行を学習機会にするうえで最も大切なのは、お子様自身が主体的に関わることです。親が「勉強になるから」と一方的に計画を立ててしまうと、お子様は「また勉強か」と受け身になり、せっかくの旅行も楽しめません。旅行の計画段階からお子様を巻き込み、一緒に行き先やスケジュールを考えることをおすすめします。

地図帳やガイドブックを広げ、「ここに行ってみたいね」「ここでは何が食べられるかな?」と会話をしながら決めることで、お子様は旅行の当事者として期待感を高めます。その過程で、自然と地名や場所、特産品といった知識に触れることができ、計画そのものが素晴らしい事前学習の時間となるでしょう。

2.いくまでに図鑑や雑誌で情報を頭にいれておく

旅行の効果を最大限に高めるためには、事前準備が欠かせません。何も知らないまま現地を訪れても、何が重要で、どのような歴史的背景があるのか分からず、ただ景色を眺めるだけで終わってしまいます。旅行に出かける前に、訪れる場所に関連する情報を図鑑や学習まんが、旅行雑誌などでインプットしておきましょう。

例えば、鎌倉に行くなら源頼朝の生涯や鎌倉時代の出来事をまんがで読んでおく、三陸海岸に行くならリアス海岸がどのように形成されたのかを図鑑で調べておく、といった具合です。事前に知識があることで、現地での発見が「ああ、これがあの本に載っていたものか!」という感動に変わり、記憶に深く刻み込まれます。

3.すべてを真面目な学習に振り切らずエンタメ要素も入れておく

学習目的の旅行とはいえ、四六時中勉強ばかりではお子様も疲れてしまいます。旅行の主役はあくまでお子様であり、楽しい思い出を作ることが大切です。計画を立てる際は、歴史的建造物の見学や資料館訪問といった学習要素だけでなく、お子様が心から楽しめるエンターテインメント要素を必ず盛り込みましょう。ご当地の美味しいものを食べたり、自然の中で思いきり遊んだり、お土産を選んだりする時間も、旅行の大切な一部です。学習と楽しみのバランスを上手にとることで、お子様の満足度は格段に上がり、「また行きたい!」という気持ちに繋がります。それが結果的に、学習へのモチベーション維持にもなるのです。

塾長 神泉

この記事では、中学受験生におすすめの旅行ガイドブックも紹介しています。

どんな旅行先にいけばいいの?

歴史探訪は、真面目な学習の一環にしやすい

歴史の学習は、特定の時代や人物、出来事と関連する場所を訪れることで、非常に効果的なものになります。お城や寺社、古戦場跡といった史跡は、その一つひとつが歴史の教科書の「現場」です。実際にその場に立つことで、建造物のスケール感や、そこで繰り広げられたであろう歴史のドラマを肌で感じることができます。

  • 「この石垣は、あの武将が築いたのか」
  • 「この場所で、あの合戦が行われたのか」

と、教科書の文字情報が立体的なイメージとして立ち上がってきます。歴史の流れを年表としてではなく、物語として捉えるきっかけとなり、お子様の興味を深めるのに最適なテーマといえるでしょう。

地理体験は、息抜き要素も多く入れられる

地理の学習に繋がる旅行は、美しい景観や豊かな自然に触れる機会が多く、学習とレジャーを両立させやすいのが魅力です。リアス海岸の複雑な海岸線を遊覧船から眺めたり、カルスト台地の雄大な景色の中をハイキングしたりと、アクティビティを楽しみながら地形の特徴を学ぶことができます。その土地ならではの自然環境が、人々の暮らしや産業とどのように結びついているのかを体感できるのが、地理体験の最大のメリットです。

例えば

  • 扇状地での果物栽培や
  • 火山灰地での畑作

など、現地を訪れることで「なぜ、ここでこの産業が盛んなのか」という理由が直感的に理解できます。机上では得られない、五感を通した学びが期待できます。

場所によっては、科学の学習にもなるスポットもある

旅行は社会科だけでなく、理科、特に地学や科学技術分野の学習にも繋がります。

例えば、

  • 火山の活動によって生まれたカルデラ湖
  • 地層が露出した場所

などを間近に見ることが教科書での学びがリアルな実感をもってせまってきます。最先端の技術を展示する科学館や、宇宙開発の拠点となっている施設なども、お子様の知的好奇心を大いに刺激するでしょう。体験型の展示やワークショップが用意されている施設も多く、楽しみながら科学の原理を学ぶ絶好の機会となります。社会科という枠にとらわれず、幅広い視野で旅行先を選ぶことで、お子様の学びの世界はさらに広がります。

【中学受験生向け】歴史を学ぶのにおすすめスポット

ここから先は、具体的に中学受験生におすすめの旅行スポットを紹介していきます。

奈良公園周辺(奈良県)

奈良は、日本の歴史の原点ともいえる場所であり、中学受験においても頻出のテーマです。東大寺の大仏の大きさに圧倒され、聖武天皇がどのような思いで建立したのかを親子で話してみるのもよいでしょう。正倉院の宝物を通じて天平文化の華やかさに触れたり、平城京の跡地を訪れて古代の都の広大さを想像したりと、見どころは尽きません。教科書で必ず目にする建造物や仏像を実際に目にすることで、奈良時代の歴史が鮮やかな記憶として定着します。人懐っこい鹿とのふれあいも、お子様にとっては忘れられない思い出となり、学習と楽しみを両立できる最高の旅行先です。

鎌倉(神奈川県)

源頼朝が幕府を開いた鎌倉は、武家政権の始まりを学ぶうえで欠かせない場所です。鶴岡八幡宮の長い石段を登りながら、武士たちが駆け上がった時代に思いを馳せたり、高徳院で鎌倉の象徴である大仏の穏やかな表情を眺めたりと、歴史の息吹を随所に感じられます。北条氏ゆかりの寺社を巡り、執権政治の流れを確認するのもよいでしょう。都心からのアクセスも良く、日帰りでも十分に楽しめるため、受験勉強の合間のリフレッシュにも最適です。歴史的スポットがコンパクトにまとまっているため、お子様の体力的な負担も少なく、効率的に学習を進めることができます。

日光東照宮(栃木県)

「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿や眠り猫など、ユニークな彫刻でも知られる日光東照宮は、徳川家康を祀る神社です。その豪華絢爛な建築様式は、完成までに莫大な費用と労力がかかったといわれています。なぜこれほど豪華な建物を造る必要があったのかを考えることで、江戸幕府がその権威を全国に示す目的があったことを深く理解できます。陽明門のきらびやかな装飾や、職人たちの精緻な技術を目の当たりにすることで、お子様は江戸初期の文化や社会の様子を具体的にイメージできるようになるでしょう。周辺の自然も豊かで、歴史学習と同時にリフレッシュもできる旅行先です。

博物館明治村(愛知県)

明治時代は、日本の近代化が急速に進んだ激動の時代です。博物館明治村では、全国から移築・復元された明治時代の建築物60以上が保存・展示されており、まるで当時にタイムスリップしたかのような体験ができます。文明開化の象徴である洋風建築や、夏目漱石や森鷗外といった文豪が暮らした邸宅などを巡ることで、明治という時代の空気を肌で感じることができます。蒸気機関車(SL)や京都市電に乗車できるのも大きな魅力です。教科書だけではなかなか掴みづらい、和と洋が混在した明治の独特な雰囲気を体感することで、この時代の学習が一層深まることでしょう。

長崎市(長崎県)

長崎は、江戸時代の鎖国政策の中で唯一、海外に開かれた窓口でした。出島を訪れ、当時の貿易の様子を学ぶことで、なぜ日本が鎖国をする必要があったのか、そして海外からどのような文化や知識がもたらされたのかを具体的に理解できます。グラバー園の洋館や大浦天主堂は、幕末から明治にかけての日本の国際交流の歴史を物語っています。また、長崎はキリスト教弾圧の歴史や、原爆投下の悲劇を伝える場所でもあります。歴史の光と影の両面を学ぶことで、多角的な視点を養うことができる、非常に教育的価値の高い旅行先といえるでしょう。

塾長 神泉

中学受験生におすすめの歴史問題集について「【完全版】中学受験社会|基礎から難関まで対応できる厳選問題集」にて紹介しています!

【中学受験生向け】地理を学ぶのにおすすめスポット

三陸海岸(岩手県・宮城県)

三陸海岸は、入り組んだ海岸線が特徴的なリアス海岸の典型例として、地理の学習で必ず登場します。遊覧船に乗って断崖絶壁や奇岩が続く景観を眺めれば、その地形がどのようにして形成されたのか、自然の力の大きさを実感できるでしょう。地図帳で見る平坦な海岸線とは全く違う、立体的な地形を目の当たりにすることは、お子様にとって貴重な体験となります。また、この地域は東日本大震災で大きな被害を受けた場所でもあります。震災遺構を訪れたり、復興の様子を見たりすることで、防災や自然災害との共生について考えるきっかけにもなる、学びの多い旅行先です。

静岡県大井川周辺

静岡県は、日本有数のお茶の産地として知られています。特に大井川流域に広がる牧之原台地は、一面の茶畑が広がる美しい景観が特徴です。なぜこの土地でお茶の栽培が盛んになったのか、その気候や地形的な理由を現地で学ぶことができます。また、大井川鐵道では今も現役でSL(蒸気機関車)が走っており、お子様にとっても楽しいアトラクションとなるでしょう。お茶摘み体験などを通じて、日本の農業に直接触れる機会を持つのも素晴らしい体験です。教科書で学ぶ「集約的農業」といった言葉が、具体的なイメージと結びつくはずです。

立山黒部アルペンルート(富山県・長野県)

「日本の屋根」と称される北アルプスを貫く立山黒部アルペンルートは、日本の地形の厳しさと美しさを同時に体感できる場所です。春には高さ20mにも迫る雪の壁「雪の大谷」が現れ、夏には高山植物が咲き誇り、秋には見事な紅葉が広がります。標高が上がるにつれて植生が変化していく様子は、日本の垂直分布を学ぶ絶好の機会です。また、世紀の大事業といわれた黒部ダムの建設の歴史に触れることで、日本の土木技術の高さや、エネルギー開発の重要性についても学ぶことができます。ケーブルカーやロープウェイなど、様々な乗り物を乗り継いで進むルートそのものが、お子様にとって冒険のような体験となるでしょう。

秋吉台・秋芳洞(山口県)

秋吉台は、日本最大級のカルスト台地です。石灰岩が雨水などによって侵食されてできた、白い岩が点在する独特の景観が広がっています。地理の教科書に出てくる「カルスト地形」や「ドリーネ」といった用語を、実際の風景と結びつけて理解することができます。そして、その地下には東洋一の規模を誇る大鍾乳洞「秋芳洞」が広がっています。何十万年もの歳月をかけて自然が創り出した鍾乳石の造形美は、圧巻の一言です。地球の長い歴史と、水が岩を削るという自然現象の不思議さを体感できる、まさに生きた地学の教材といえる場所です。

北九州工業地帯(福岡県)

日本の近代化を支えた四大工業地帯の一つである北九州工業地帯は、日本の産業の歴史を学ぶうえで非常に重要な場所です。特に、2015年に世界文化遺産に登録された「官営八幡製鉄所」関連施設は必見です。なぜこの場所に製鉄所が作られたのか、筑豊炭田との位置関係などを地図で確認しながら見学することで、工業の立地条件について深く理解できます。工場夜景クルーズなども人気で、現在も稼働を続ける工場の迫力ある姿は、お子様の心に強く残るでしょう。日本の産業の発展を肌で感じ、エネルギー問題や環境問題について考えるきっかけにもなる旅行先です。

【中学受験生向け】科学を学ぶのにおすすめスポット

JAXA 筑波宇宙センター(茨城県)

宇宙に興味を持つお子様にとって、JAXA筑波宇宙センターは夢のような場所です。日本の宇宙開発の中枢であり、人工衛星やロケット、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟の運用管制を行っています。展示館「スペースドーム」では、実物大の人工衛星や本物のロケットエンジンなどを間近で見ることができ、そのスケールの大きさに圧倒されるでしょう。予約制の見学ツアーに参加すれば、普段は見ることのできない施設内部を見学することも可能です。最先端の科学技術に触れることで、お子様の知的好奇心は大きく刺激され、将来の夢に繋がるかもしれません。

福井県立恐竜博物館(福井県)

福井県は日本有数の恐竜化石の産地であり、福井県立恐竜博物館は世界有数の規模を誇る恐竜専門の博物館です。巨大なドーム状の展示室には、40体以上の恐竜の全身骨格が並び、まるで恐竜時代に迷い込んだかのような迫力を味わえます。化石のクリーニング作業を見学したり、実物の化石に触れたりするコーナーもあり、単に展示を見るだけでなく体験的に学ぶことができます。恐竜の進化の歴史や、当時の生態系について学ぶことで、地球の長い歴史と生命の多様性への理解が深まります。男の子も女の子も、年齢を問わず楽しめる知的好奇心をくすぐるスポットです。

日本科学未来館(東京都・お台場)

東京のお台場にある日本科学未来館は、宇宙、ロボット、地球環境、生命科学など、私たちの未来に関わる最先端の科学技術を体験できる施設です。館長を宇宙飛行士の毛利衛さんが務めており、展示の監修にも多くの科学者が関わっているため、内容は本格的でありながらも分かりやすく工夫されています。人間そっくりのアンドロイドや、アシモのデモンストレーション、巨大な地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」など、見どころが満載です。科学コミュニケーターによる解説や実験教室も充実しており、科学の面白さを五感で感じることができるでしょう。

箱根ジオミュージアムと大涌谷(神奈川県)

首都圏からのアクセスも良い箱根は、火山活動の恵みと脅威を同時に学べる貴重な場所です。箱根ジオミュージアムでは、箱根火山がどのようにして現在の地形になったのかを、映像や模型で分かりやすく学ぶことができます。その後、ロープウェイで大涌谷へ向かえば、白い噴煙が立ち上り、硫黄の匂いが漂う荒涼とした景色が広がり、火山のエネルギーを肌で感じることができます。名物の黒たまごを食べながら、温泉が湧き出る仕組みや地熱発電について親子で話すのも良いでしょう。まさに「生きている地球」を体感できる、ダイナミックな学びの場です。

トヨタ産業技術記念館(愛知県)

日本のものづくりを代表する企業であるトヨタ。その原点が繊維機械の開発にあったことをご存知でしょうか。名古屋市にあるトヨタ産業技術記念館では、自動織機の発明から現代の自動車生産技術に至るまで、日本の産業技術の発展の歴史を学ぶことができます。巨大なプレス機が実際に稼働する様子や、ロボットが溶接や塗装を行うデモンストレーションは圧巻で、ものづくりの現場の迫力を体感できます。体験型の展示も多く、楽しみながら技術の仕組みや工夫を理解することができます。社会科の工業だけでなく、理科の「てこ」や「モーター」の原理にも繋がる、学びの多い施設です。

塾長 神泉

中学受験生におすすめの理科の問題集について「【完全版】中学受験理科 目的別おすすめ問題集」にて紹介しています!

【小学生向け】旅行先をじっくり選んでみたい方のためのおすすめの旅行ガイドブック

中学受験生におすすめの旅行ガイドブックまとめ

  • Amazonレビューの声
    • 子ども向けの本と思ったのですが読んでみると大人でも興味深く、日本に学びのあるスポットがこんなにあるのかと、次の旅行を妄想しながら読みました。
    • 知らなかった日本の魅力がぎっしりと詰まっていた。
  • Amazonレビューの声
    • 有名どころや食べ物、伝統品などが完結に、そして旅行雑誌とは違い小学生にわかりやすい内容でかかれています。
    • 親子で「ここ行ってみたいね」とか「ここ行った時にはこのお土産買おう」と一緒に読めて楽しい!

47都道府県 ニッポン学び旅200

「どこか旅行に行きたいけれど、具体的にどこが中学受験の学習に繋がるのか分からない」という保護者様におすすめなのが、この一冊です。全国47都道府県から、歴史、地理、産業、科学など、中学受験のテーマに直結する200のスポットが厳選されています。単なる観光案内ではなく、「ここで何を学ぶべきか」という学習のポイントが明確に示されているのが特徴です。写真やイラストも豊富で、お子様と一緒にページをめくりながら「次どこに行く?」と計画を立てるのに最適です。旅行の計画から実行、そして復習まで、中学受験生の親子の強い味方となってくれるでしょう。

小学生からの都道府県おでかけ図鑑

こちらの図鑑は、よりお子様目線で楽しめるように工夫されているのが特徴です。都道府県ごとに、名所旧跡だけでなく、ご当地グルメや面白いお祭り、体験施設などが、楽しいイラストと共に紹介されています。「勉強」という堅苦しさを感じさせず、お子様が自ら「ここに行ってみたい!」と興味を持つような仕掛けが満載です。この図鑑をきっかけに、お子様が日本の各地域に興味を持つようになれば、社会科の学習にも自然と意欲的に取り組めるようになるでしょう。旅行の計画だけでなく、普段の学習の傍らに置いておくだけでも、知識の幅が広がる一冊です。

塾長 神泉

こちらの二冊は、図鑑としても楽しめるので旅行が終わってからも楽しめる本に仕上がっています。

【番外編】にしむら先生のおすすめ旅行先7選

受験指導専門家の西村創先生がYouTubeの動画でおすすめされておられた旅行先もまとめて紹介させていただきます!(参照元:「【社会の学び】わが子と絶対行くべき日本の場所 7選」)

1. 鹿児島県屋久島:縄文杉・白谷雲水峡

樹齢数千年といわれる縄文杉を目の前にした時の感動は、言葉では言い尽くせません。長い年月を生き抜いてきたその姿は、私たちに時間というものの壮大さを教えてくれます。苔むした森が広がる白谷雲水峡の幻想的な美しさは、自然が作り出す芸術そのものです。決して楽な道のりではありませんが、親子で励まし合いながらゴールを目指す経験は、困難に立ち向かう力を育み、中学受験という大きな目標に挑むお子様の心を強くしてくれるはずです。

2. 北海道函館:五稜郭

函館の五稜郭は、幕末の歴史のクライマックスである戊辰戦争最後の戦い、箱館戦争の舞台となった場所です。星形の美しい城郭は、西洋の築城技術を取り入れたもので、当時の日本の国際情勢を物語っています。展望タワーから五稜郭全体を見下ろすと、その独特な形と、ここで繰り広げられた歴史のドラマに思いを馳せることができます。旧幕府軍を率いた榎本武揚や、新選組の土方歳三といった人物たちが、どのような思いでここで戦ったのか。歴史の転換点となった場所に立つことで、お子様の歴史への興味は一層深まるでしょう。

3. 広島・長崎・鹿児島:広島平和記念資料館、長崎原爆資料館、知覧特攻平和会館

これからの未来を担うお子様たちに、ぜひ訪れてほしい場所があります。それは、戦争の悲劇を伝える広島、長崎、そして鹿児島の知覧です。原爆資料館で見る被爆の実相は、目を覆いたくなるほど痛ましいものかもしれません。知覧特攻平和会館に展示された特攻隊員の遺書は、胸が張り裂ける思いがします。しかし、この悲しい歴史から目をそらさず、きちんと向き合うことこそが、平和な未来を築くための第一歩だと私は考えます。命の尊さ、そして平和のありがたさを親子で静かに語り合う時間は、何物にも代えがたい貴重な学びとなるはずです。

4. 宮城県仙台市:震災遺構 仙台市立荒浜小学校

2011年3月11日に発生した東日本大震災。その津波の脅威をありのままに伝えるのが、震災遺構として保存されている仙台市立荒浜小学校です。津波に襲われた校舎の傷跡は生々しく、自然災害の恐ろしさを実感させられます。この場所を訪れることで、テレビや新聞の報道だけでは伝わらない、災害の現実を学ぶことができます。そして同時に、地域住民がどのように避難し、助け合ったのかという「防災」の教訓も得られます。いつどこで起こるか分からない自然災害に対し、日頃から備えることの重要性を親子で再確認する、重要な機会となるでしょう。

5. 長崎県五島列島 福江島:潜伏キリシタン教会

世界文化遺産にも登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。その中心地の一つが五島列島です。厳しいキリスト教禁教の時代に、仏教徒を装いながら250年以上も信仰を守り続けた人々の歴史は、私たちに多くのことを教えてくれます。素朴ながらも美しい教会堂を巡り、その歴史に触れることで、人間にとって「信じる」とはどういうことなのか、その強さや尊さを感じずにはいられません。静かな入り江に佇む教会を眺めながら、困難な時代を生き抜いた人々の思いに心を寄せる時間は、お子様の精神的な成長を促す貴重な体験となるでしょう。

6. 京都府:東寺・平等院

数ある京都の寺社の中でも、私が特におすすめしたいのが東寺と平等院です。東寺の講堂に安置された21体の仏像からなる立体曼荼羅は、空海が伝えた密教の宇宙観を圧倒的な迫力で表現しています。その荘厳な空間に身を置くと、人間の知識や理屈を超えた、大いなる世界の存在を感じさせられます。一方、宇治にある平等院鳳凰堂は、藤原頼通が父・道長の栄華を後世に伝えるために建立したものです。水面に映るその優美な姿は、当時の貴族たちが夢見た極楽浄土をこの世に再現したもの。平安時代の文化と宗教観を肌で感じられる、必見の場所です。

7. 三重県・島根県:伊勢神宮・出雲大社

伊勢神宮と出雲大社は、日本の神話の世界と深く結びついた、日本を代表する神社です。伊勢神宮は皇室の祖先神である天照大御神を祀り、日本の総氏神として崇められています。20年に一度社殿を建て替える式年遷宮の伝統は、常に若々しく清浄であることを重んじる日本の精神文化を象徴しています。一方、出雲大社は縁結びの神様として知られる大国主大神を祀り、その巨大な本殿の建築様式は圧巻です。この二つの聖地を訪れることで、古事記や日本書紀に描かれた神話の世界が、今も日本人の心の拠り所として息づいていることを実感できるでしょう。

まとめ

旅行は非日常体験なので、息抜きにも学びにもなる

中学受験期は、お子様も保護者様も、どうしても日々の勉強やテストの成績に一喜一憂しがちです。そんな日常から少し離れ、親子で旅行に出かけることは、最高の気分転換になります。机に向かうだけでは得られない五感をフル活用した学びは、お子様の知的好奇心を刺激し、知識をより深く定着させてくれるでしょう。美しい景色に感動したり、美味しいものを食べたり、歴史のロマンに触れたりする非日常の体験は、受験勉強で疲れた心と体をリフレッシュさせ、また明日から頑張ろうという新たな活力を与えてくれます。

子供の時の旅行は家族の中でも忘れられない思い出に

中学受験は、親子で共に乗り越える一大プロジェクトです。だからこそ、勉強の記憶だけでなく、家族で笑い合った楽しい旅行の思い出も、ぜひお子様の心に残してあげてください。旅行中に一緒に驚いたり、感動したり、時には道に迷ったりした経験の一つひとつが、親子の絆をより一層強いものにしてくれます。受験という目標に向かって共に頑張った日々と、旅先でのかけがえのない思い出。その両方が、お子様の成長の糧となり、いつか振り返った時に「大変だったけど、楽しかったね」と語り合える、家族にとっての温かい宝物になるはずです。

なぜ中学受験の社会科の学習で、旅行に行くことがおすすめなのですか?

机の上での暗記だけでは定着しにくい歴史や地理の知識を、実際の場所を訪れる「体験学習」によって、生き生きとした記憶として深く刻み込むことができるからです。五感を使った体験は、お子様の知的好奇心を刺激し、学習効果を高めます。

学習目的の旅行を成功させるためのポイントは何ですか?

お子様自身が主体的に関わることが大切です。親子で一緒に行き先を考え、図鑑や本で事前学習をしておきましょう。また、史跡見学など学習一辺倒にせず、ご当地グルメや遊びといったエンタメ要素を盛り込むことで、満足度が高まります。

歴史の学習では、具体的にどのような場所がおすすめですか?

古代史なら「奈良公園周辺」、武家政治の始まりなら「鎌倉」、江戸幕府の権威を学ぶなら「日光東照宮」などがおすすめです。教科書に出てくる場所を実際に訪れることで、歴史の出来事をより立体的にイメージでき、記憶に定着しやすくなります。

地理の学習では、どのような場所がおすすめですか?

地形を学ぶなら、リアス海岸の「三陸海岸」やカルスト台地の「秋吉台」が最適です。また、産業と土地の関係を学ぶには、茶の栽培が盛んな「静岡県大井川周辺」や、工業地帯の歴史がわかる「北九州市」などがおすすめです。

旅行は社会科だけでなく、理科の学習にも役立ちますか?

はい、役立ちます。例えば、箱根の「大涌谷」では火山の活動を肌で感じられますし、「JAXA筑波宇宙センター」では最先端の宇宙科学に触れることができます。福井県の「恐竜博物館」も、地学や生物の進化に興味を持つきっかけになるでしょう。

当ブログでは受験勉強に関する様々な情報をプロ講師目線で発信しています。他の記事もぜひご覧ください。

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