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【中学受験国語】第一志望に合格するための漢字学習法|現役プロ講師が厳選テキスト紹介

この記事のまとめ

  • 中受では「小学校指導要領範囲」の漢字を完璧にしよう
  • 漢検を使って小五までに5級を取ろう
  • 漢字は知識面でも読解面でも最重要学習分野

この記事書いた人

神泉忍(かみいずみしのぶ)

出身大学:慶應義塾大学
略歴:大学時代から中学受験国語の指導に携わる。
アルバイトでありながら、
オリジナル教材の作成や有名校の過去問研究に精を出し、
校舎の国語授業の満足度ランキング一位を獲得する。
その後、
本業の傍ら中学受験国語についての
情報発信やプライベートレッスンを事業として展開。
日々、精進中。
※名前はビジネスネームです。

目次

「漢字」はどれくらいテストに影響するの?

結論:めちゃくちゃ影響している

漢字の力は、知識分野でも、読解分野でも、
受験生のパフォーマンスに大きな影響を与えている。
特に中学受験の国語の文章は、
大人が読むような新書から出題されていることも多く、
「小学生にとって身近にない漢字や語彙で書かれた文章」
を読解しなければならない。
文章表現自体の難しさもあるが、

最初に乗り越えるべき壁は、
「書ける漢字」「知っている漢字」を中受レベルに上げるという作業である。
大人からすると当たり前の漢字でも小学生にとっては、未知の文字。
中受国語の最初の関門は漢字学習だ。

知識問題では5~10点程度の配点

実際の試験では、
漢字の出題は、5~10問程度がおおい。
配点でも5~10点程度である。
そして、
漢字の問題は、難問以外は正解をするのがマストである。
なぜなら他の受験生も得点しているから。
漢字の問題で失点してしまうと、
点数がー5~10点された状態になり、不利な戦いを強いられる。
受験本番で、
漢字の書き取り、読み取り問題は、絶対に失点が許されない!

漢字力=抽象思考の力

知識問題は点数化されわかりやすいが、
可視化できない部分でも漢字の力は、大きな影響を持つ。
文章を抽象的に解釈できる土台は、
「漢字力」にある。
漢字は、表意文字なので、概念を抽象化してくれる。
筆者の話を的確に解釈し、
情報を圧縮できる漢字が頭の中にあるかどうかで、
読解の精度が変わってくる。

漢字力=記述力

記述を正確に表現するツールが漢字だ。
記述問題でイマイチ点数が伸びない答案は、
漢字の熟語がうまく使えていない。
漢字を読み取るのみならず、
自由に自分で使えるということは、
記述問題においてとてつもない武器になる。

中受の漢字範囲は小学校指導要領範囲を完璧にすればOK

ここまで書くと、
非常に途方もない学習のように思えるが、
漢字の学習は、中受において、
「小学校指導要領範囲」を完璧にすれば問題ない。

難関校においても、
「小学校指導要領範囲」から逸脱して出題することは稀だ。
「漢字の読み」について、
小学校指導要領範囲を超えて知っておくということは武器になるが、
「漢字の書き」については、
小学校指導要領範囲を超えた学習はオーバーワークである。

先取り学習をするのであれば漢字がおすすめ

読解を先取りしても効果が薄い

小2小3の段階で中学受験を意識し、
先取り学習をされる親御さんが多い。
塾に行って少し難しめの文章問題を出されたりすることが多いが、
かなり効果が薄い学習である。

そもそも読解について覚えておくべき解法は少ない。
小四以降読解の訓練をするので、十分対応できるなのだ。

逆に、小四以降読解の訓練をしようとする際に、
「漢字」「語彙」「接続詞」
といった基本的な言葉を知らないことで、
学習が滞ってしまう。
先取りするのであれば、「漢字」「語彙」に限る。
読解は、学校の教科書の文章を何度も音読し、
日本語自体に慣れるという作業をするので十分である。

漢字&語彙は先取り学習に向いている

読解と異なり、漢字や語彙は、先取り学習に向いている。
繰り返せば覚えられるし、
小学校低学年は、
発達段階として向いているのは
「思考」の<「暗記」である。
「暗記」であれば、
どんどん覚えてくれる。

漢字力があれば読解力は養成可能、その逆は難しい

漢字力があれば、
その上に読解力を養成することは可能である。
しかし、その逆は難しい。
そもそもの語彙力が足りない状態を改善する必要がある。
だから、まず、
小学校低学年~小4までは、
漢字をしっかりと習得することに重きをおいた方が良い。

おすすめの学習ルートと参考書

漢検を活用する

具体的には「漢検」を使って中学受験の漢字分野の学習を進めよう。
先ほど書いた通り、
「中受国語の漢字学習分野=小学校指導要領範囲」である。
小学校指導要領範囲を
漢検を使って短期目標を立てて突破していこう。
漢検7級=小学校4年生
漢検6級=小学校5年生
漢検5級=小学校6年生
の範囲である。
漢検5級を小学校5年生の夏までに、遅くとも冬までに取得するようにしよう。

最難関校、難関校を志望し、本人のモチベーションも高いのであれば、
小4の間に、漢検5級まで取得してしまおう。
テキストは、
漢検協会が出版している公式のものを使おう。

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同音異義・同訓異字はコスパ最強の漢字学習分野

受験において、「同音異義・同訓異字」は超頻出の知識項目だ。
10問漢字の問題があったら、
1~2問は、「同音異義・同訓異字」から出題されている。
同音異義・同訓異字は例を挙げると
◆解法/解放/開放/快方
◆習慣/週間/週刊
◆意思/意志/遺志
◆計る/図る/量る/測る
◆合う/会う/遇う
といったものだ。
読み方は同じで漢字が異なるというのが、
「同音異義・同訓異字」分野である。

受験でもよく問われるし、日常生活でもこれらの漢字を使い分ける場面も多い。
また、抽象的に意味の違いを理解する必要があるので、
思考のトレーニングにもなる。

「同音異義・同訓異字」は
早めにマスターしてしまおう。
おすすめ参考書はこれだ。

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日々の学習で漢字を面倒がらずにちゃんと書く

漢字の書き取りミスやケアレスミス、
誤字脱字が多い子は総じて「めんどくさがり」だ。
性格的な面もあるので、
一律に言い聞かせることは難しいが、
「学習の初期段階」で基準値を指導するということは重要だ。

つまり、
「トメ・ハネ・ハライをちゃんとするのは当たり前」
「習った漢字は漢字で書くのが当たり前」
「大きさはそろえて書くのが当たり前」
という風に、
学習の初期段階で基準値をしっかりと伝え、
無意識的にその基準値を再現できるように導いてあげるのだ。
知らず知らずにできるという状態
親や講師が導いてあげるということが受験指導において肝要である。

小学校指導要領範囲の漢字を自由自在に使いこなせるようにする

先ほど書いた通り、
記述において、自由に漢字を使えるようになることが理想的な状態だ。
漢字を読んでわかるというのは、受身な状態であり、
その状態を超えた先に、自分で能動的に漢字を操れるという状態がある。


この状態は長期間の習練が必要だ。

漢字の書き取り練習は一見無駄な作業のように思えるが、
手でスラスラと漢字を書ける状態を作り上げるという意味で、
漢字を「体得」するための有効な手段だ。

辞書的に使う参考書はこれ

日々の漢字学習で辞書代わりに使える一冊がこれだ。
「小学漢字1026字の正しい書き方」
コンパクトな一冊で、辞書代わりに使うのに適している。

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アウトプット用の総仕上げテキストで知識を定着化

中学受験漢字の範囲を網羅的に取り扱っているのが、
「サピックスメソッド漢字の要ステップ1マスターブック」だ。
サピックスの漢字の要は、
「出題のされ方」「覚えるべきポイント」
という観点を含めて演習ができる非常に良いテキストだ。
情報が体系的に網羅され「これさえやれば大丈夫」という安心感もある。
パート1・パート2・パート3とレベル別に発売されており、
コスパが良い学習が可能になっている。
基本的には、
「パート1」をしっかりと固めておこう。
パート2、3は相当余裕がない限り手を出さなくて良い。

サピックスメソッド漢字の要ステップ1マスターブック

お風呂やトイレの時間も勉強できるポスターセット

お風呂やトイレに張っておいてふとした時に学習ができるポスターセットだ。
お部屋に張ってもよい。
フルカラーで中学受験のプロ講師が監修している。

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